3月30日に中山競馬場で行われた第51GⅢダービー卿チャレンジトロフィーはフィアーノロマーノ(2番人気)が好位から前を捉えて抜け出して優勝。前走のファイナルSに引き続き手綱を取った川田将雅騎手に導かれ、2度目の挑戦で重賞初勝利を挙げた。次走はGⅠ安田記念を目指して調整されるとのこと。マイル界の新星に6月の府中でも熱視線が注がれる。管理するのは栗東・高野友和調教師。フィアーノロマーノはオーストラリア・キアオラスタッドの生産馬。馬主は吉田和美さん。
それでは京増TMにレースを振り返ってもらいましょう。
【展開・ペース】内の3番枠からマルターズアポジーがハナを切る。外から掛かり気味にエイシンティンクルが2番手につけて、ジョーストリクトリ、フィアーノロマーノが続く隊列。マルターズアポジーはペースを緩めることなく飛ばし、半マイル通過は45秒1。過去10年で最も速かったのが2013年の45秒5。ハイペースで推移した。
【レース分析】本命に期待したフィアーノロマーノは好スタートを決めると、内枠から先行集団に加わる。マルターズアポジーが速いラップを刻んで飛ばしており、少し離れた3〜4番手でもキツいペースだったと考えられる。そんな流れでも3コーナーから前を捉えに動いて直線の入り口では敢然と先頭に立った。「仕掛けが早過ぎるのでは」という心配をよそに、最後は後続勢に詰め寄られながらも、これを退けて力強く押し切った。②着とは僅かクビ差ではあったが、展開を考慮すると着差以上に強い勝ちっぷり。5歳を迎えて馬体に
騎乗した川田騎手は「いい内容で勝ち切ってくれました。内枠だったので最初は少し位置を取りにいってから行く馬を行かせ、そのあとは馬のリズムに徹しました。直線はよく動いてくれましたし、外から強い馬たちが来ていましたが、頑張って勝ち切ってくれて何よりです」とコメント。南半球の生産馬で遅生まれ。まだまだ伸びしろも大きいのではないか。
プリモシーンはいくらかうるさかったが、この程度なら許容範囲内。昨年12月以来の実戦だったが、仕上がりは良かった。スタートは若干悪かったが、すぐにリカバーし、先行集団から離れた中団の一番前に陣取る。ペースを考えれば、絶好のポジショニング。直線に向くとフィアーノロマーノに際どく迫る。55キロを背
マイスタイルはマイルの速い流れにも戸惑うことなく、先行集団についていけた。この距離の適性
text by 京増真臣
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