2022年2月6日(日) 1回中京12日

 最終日の中京は稍重スタートで少し力のいる馬場。全体に馬場が荒れてきたためか、内も互角以上にやれる状態でした。レースは前半60秒6─後半59秒9の平均ペース。内の馬が行く気を見せず、大外枠のメイショウゲキリンがハナへ。最初のコーナーでショウナンマグマが口向きの悪さを見せて曲がり切れず、平地調教注意を受けました。また1角でその影響を受けたフォースクエアがポジションを下げることになってしまいます。池添騎手によると、「1~2コーナーでショウナンに挟まれて一気にポジションが悪くなってしまい、スムーズに流れに乗れませんでした。気合が乗っていたので、もう少し落ち着きが欲しかったですが、今日は不利が痛かったです」とのこと。

 勝ったマテンロウレオは出がひと息だったこともありますが、ゆったりとした入り。向正面ではダンテスヴューを追走する形で、うまく折り合いもついていました。最後のコーナーもロスを最小限に抑えて回り、直線の入り口で馬群の外へ。残り1ハロンでダンテスヴューに並びかけてからは馬体を併せての叩き合い。僅かにハナ差前に出てゴールと勝負強さを発揮しました。横山典弘騎手は今年早くも重賞3勝目。絶好調です。

 ダンテスヴューの道中は1番人気ストロングウィルをマークする形。勝ち馬と同様、抜群の手応えで直線へ。立ち回りとしては完璧だったと思いますが、叩き合いで僅かに及びませんでした。兄ストーンリッジは2020年きさらぎ賞②着、兄ヨーホーレイクは2021年きさらぎ賞②着。これで兄弟は3年連続きさらぎ賞②着という結果に。

 メイショウゲキリンは1000m通過64秒3のスローだった前回の梅花賞と違い、平均ペースでの逃げ。粘り強い走りで、重賞でも通用することを証明しました。「直線でフワッとしたりと、もったいないところはありましが、前でよく粘ってくれました」と幸騎手。こちらも上手な立ち回りでした。

 アスクワイルドモアはゲート内で重心が後ろになり、アオり気味のスタートでしたが、行く気もなく後方から。道中は勝ち馬の後ろ。4角で外に出した勝ち馬と違い、こちらは内を回る形。直線は進路を探しながら脚を伸ばし、最後は外を通った勝ち馬の更に外。勝負どころで若干ズブさを見せていましたが、武豊騎手も「もう少し機敏さが欲しい」と。

 1番人気のストロングウィルは⑤着。前半は力んで行きたがっていました。直線は少し頭の高い走りで伸び切れず。「トビの綺麗な馬なので、今の中京の馬場に脚を取られるところがありました」とは松山騎手の弁。また、5月以降生まれは連対なしというデータは今年も覆りませんでした。来年もこの点には注意したいですね。

text by 小林  

※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。