最初の1ハロンから13秒台のラップが1つもありません。今年は非常にハイレベル。シュヴァルグランの福永騎手、この緩みのない流れでライバルよりも前で運び、更に先に動くという馬の持ち味を最大限に生かした騎乗。素晴らしかったです。しかし、それをまだ余力を残して差し切ったサトノダイヤモンド。強いですね~。トーセンバジルは直線で外にヨレ気味になりながらも頑張っていました。タマモベストプレイはこの流れを前で受けてあそこまで粘るんですからスタミナがあります。サトノダイヤモンドは最初のコーナーで行きたがるなど決して長距離戦がベストとはいえないでしょう。結果的に強さが際立つことになりましたが、更に距離が延びる天皇賞・春で、シュヴァルグランらライバルがどう立ち回るのか注目ですね。

 

 

 前半1000mの通過は61秒台。しかし、ハナを切ったヤマカツライデン(津村騎手)が2周目の向正面でペースを落とさなかったことにより地力勝負に。馬群は縦に長くなり、3、4角にかけて力の劣る馬は厳しい流れに付いていけずに後退していきました。後方待機組にとっては仕掛けが難しい中で、好騎乗が光ったのは今回がシャケトラと初コンビを組んだ田辺騎手でした。勿論、シャケトラ自身の能力があればこそできた芸当でもあります。一昨年の優勝馬アドマイヤデウスが3着。有馬記念以来でしたが、休み明けは滅法走りますね。レインボーラインは内で窮屈になりかけましたが、脚を見せて4着。馬体が増えていましたし、次につながる競馬はできたと思います。ディーマジェスティは先を見据えた仕上げの分、勝負どころの反応が今ひとつ。追い上げましたが、本来の実力を思えば物足りなさが残りました。次走も過信禁物。1番人気に推されたのは昨年の覇者ゴールドアクター。もともとテンションの高いタイプですが、いつも以上にうるさかった印象を受けました。ただ、それが直接の敗因ではなくて、昨年のジャパンカップ→有馬記念もそうでしたが、重賞を連勝していた当時に比べると能力に多少翳りが感じられます。

 

 

 3番手から悠々と抜け出してきたキタサンブラック。1角手前で外からサクラに来られましたが、うまく対処して、すぐに折り合いました。その後はまったく危なげなし。最大のライバルと目されたマカヒキが本来の伸びを欠いたこともあって完勝でしたね。

 

 

 良馬場で3分35秒2はかなり遅いです。逆にレースの上がり34秒4は過去10年で最速と典型的なスローペースからの瞬発力勝負。アルバートはトップハンデの58㎏を背負って桁違いの末脚。ラブラドライトは先行して一旦は先頭に立ち、2着に粘り込みました。速い上がりに対応できたのは収穫といえますが、ハンデにも恵まれた印象。ファタモルガーナはこれでこのレース⑥②③⑦着。9歳馬で頑張っています。

※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。