11月24日(日曜)に東京競馬場で行われた第44回GⅠジャパンカップ(芝2400m・3歳以上・定量・晴れ・良馬場)は1番人気に支持されたドウデュースが優勝。管理する栗東・友道康夫調教師はジャパンカップは2勝目。騎乗した武豊騎手は通算5勝目。ドウデュースは北海道安平町ノーザンファームの生産馬。馬主は(株)キーファーズ

 

 

それでは、レースを振り返っていきましょう。

 

 

 

 

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【展開・ペース】 先手候補と目されたドゥレッツァは出脚がそれほど速くはなく、シンエンペラーが主導権を握りました。しかし、向正面でドゥレッツァが外から動いて先頭を奪うと連れて進出したスターズオンアースが2番手を確保し、シンエンペラーは内の3番手に控える形。動きはあtったものの、1000m通過は62秒2とかなりのスロー。直線に向いての鋭さ比べとなりました。

 

 

 

 

【レース分析】 ドウデュース(1番人気)はパドック、そして本馬場入場でも柔軟な動きを見せていました。天皇賞(秋)を勝ったあとも疲れを残さず、状態は高いレベルで安定していました。前走と同様にペースが遅いのは承知の上で、後方を進み、折り合いに専念。4コーナー手前からジワッと動き出し、直線に向くと瞬く間に先頭に並びかけました。内からドゥレッツァが盛り返すように伸びてきましたが、これを退けてVゴール。先行勢に有利な流れでも上がり3ハロンを32秒7でまとめて勝ち切ったレースぶりは素晴らしく、鋭さを引き出し、勝利に導いた武豊騎手の手綱捌きも今後、語り継がれていくべきものでしょう。

 

 

 

 

 「ホッとしました。期待を背負っていて、それに応えたい気持ちが強かったですからね。今回もペースが遅過ぎて、馬が全力で走りたがっていた分、抑えるのに苦労しました。動くのが早いかなと思いましたが、この馬なら最後まで保ってくれると思ったので自信を持って行きました。ドウデュースにとってのラストシーズン、何とかタイトルを獲りたい気持ちが強かったので天皇賞、ジャパンカップと勝てて、この馬の走りができて嬉しいです。世界を代表する馬がジャパンカップに来てくれて戦えたのは嬉しかったし、勝てて価値も上がると思います。無事なら次は有馬記念と聞いていますし、そこで引退となるので、何とかいい最後を飾りたいですねとレース後に武豊騎手はコメント。ドウデュースの次走は有馬記念。長らく成し得た馬がいない秋古馬三冠制覇を達成できるかどうか注目が集まります

 

 

ドウデュースの4代血統表

 

 

 シンエンペラー(8番人気)は春当時より体に実が入り、海外遠征帰りでも上々の仕上がり。主導権を握りましたが、向正面でドゥレッツァにハナを譲り、内の3番手を進む形。直線に向くと外へ併せに動いたドゥレッツァのインを狙って脚を伸ばし、②着同着。日本ダービーは前が止まらぬ中、③着まで押し上げてきましたが、今回は積極的に立ち回って好走。成長を感じさせる内容でした。ドゥレッツァ(7番人気)は非常に逞しい馬体の造り。流れが遅いと見るや、途中から主導権を握るとペースを上げることなく我慢が利いていました。直線に向くとドウデュースに前に出られたものの、渋太く食い下がって②着同着。昨年の菊花賞馬が復調をアピールしました。

 

 

 

 

 チェルヴィニア(2番人気)はテンションを上げることなく、気配は上々。好位に陣取ったものの、ペースが遅く行きたがっていました。直線に向く際はスムーズに外に出せましたが、ドウデュースに離され、この馬らしい脚を使うことができませんでした。ジャスティンパレス(3番人気)は課題のスタートを決め、中団の内目を追走。しかし、上がり勝負となった分、天皇賞(秋)と同様に差を詰めるので精一杯でした。

 

 

 

text by 京増 真臣

 

 

  

※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。

 

 

 

 

 

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