旅うまチャレンジスタンプラリー(園田編)

 

 前回の川崎から中1週での遠征となりました、M.Mです。今回は11月21日、兵庫ジュニアグランプリ(JpnⅡ)当日の園田競馬場です。遠征と言ってもこれまでとは違い、関西圏ですから日帰りです。

 

 園田競馬場は兵庫県尼崎市にあり、大阪からもほど近く、アクセスも便利です。阪急園田駅から無料のバスが出ており、10分前後で競馬場に到着します。また、JR尼崎駅、阪神尼崎駅からも無料バスが出ていますが、阪急園田駅は随時運行なのに対して、JR、阪神は本数が限られていますので利用される方は時間を確認されることをオススメします。

 

 園田競馬は2012年からナイター設備を設置し、「その金ナイター」として関西圏唯一のナイター競馬を開催していますが、周辺が住宅街ということもあり、ナイター開催は金曜のみとなっています。また、年によって多少日程は異なりますが、おおよそ春から秋期間のみナイター競馬が開催され、2017年度のナイター競馬は10月20日をもって終了しています。次回のナイター競馬は2018年春からとなると思いますのでご注意ください。

 

 園田競馬と言えば、今年話題になったのが「お座敷投票所」です。入場に際し、無料で即日発行可のキャッシュレス投票カードが必要になるものの、利用は無料で、靴を脱いで座敷に上がり、畳の上でゆっくりくつろぎながら馬券が買えるという一風変わった投票所となっています。当日も多くの競馬ファンがくつろぎながら馬券を楽しんでおられました。

 

 実況アナも忘れてはいけません。実況歴は半世紀にわたり、ギネス記録にも認定され、80歳を迎えてもまだまだ現役、地方競馬実況界のレジェンドとも言える吉田勝彦アナ、吉田アナの弟子でイベント司会などマルチに活躍されている竹之上次男アナ、そして本馬場入場で替え歌で出走馬紹介をすることが話題となっている三宅きみひとアナと、個性のある3人のアナウンサーが実況を行っています。

 

 続きましてはグルメのご紹介。園田競馬と言えばまず挙がるのが「明石屋」です。入場門を入って左手、パドックを通り過ぎて一番奥にあります。当日は小堺翔太さん、須田鷹雄さんとソイカウボーイ代表馬主御一行様がお食事をされていました。「明石屋」で有名なのがタコ天(150円)です。出来立てでぷりぷりです。ビールに合いそうですね。

 そしてパドックの向かいにある「まぐろ専門店一八」です。ナイター競馬開始とともにオープンした新しいお店で、まぐろ串カツ、まぐろカレー、まぐろカツ丼などなど、まぐろを使った様々なメニューを味わうことができます。まぐろカツサンドは人気のようで、私が午後に訪れた時にはもう完売していました。そこで私はまぐろカツ丼(500円)をオーダー。ごはんの上にたっぷりのキャベツ、そしておろしソースがかかったまぐろカツが乗っかっています。外はサクサク、中はジューシーです。これもビールが飲みたくなりますね。

 

 さて、腹ごしらえも済んで迎えた兵庫ジュニアグランプリ。単勝1.1倍の圧倒的な人気を集めたのが、新馬戦を持ったままで1.7秒ぶっち切り、2戦目も楽々突き放してレコード勝ちと、逃げ切りで2戦2勝のハヤブサマカオ―(JRA)。6.7倍の2番人気に推されたのが、札幌の芝オープンでは大敗したものの、ダートでは3戦無敗、前走は門別の重賞サッポロクラシックCをこれまでとは一転して差して快勝し、園田へ遠征してきたソイカウボーイ(北海道)で、昨年の覇者ローズジュレップと同じく田中淳司厩舎、川原正一騎手のコンビで打倒JRAを狙っていました。単勝一桁台はこの2頭のみで、以下はJRA1勝馬のアスターソードレナータタガノアムクラウンエンジニアと続きました。

ハヤブサマカオ―
ソイカウボーイ

 

 

 園田競馬ではすっかりお馴染みのブラスバンド「H.B.B」の生ファンファーレに続いてレースがスタートしました。

 ゲート入りを渋ったソイカウボーイがスタート後躓いて中団の内になったのに対して、ハヤブサマカオ―は今回もスピードの違いでスーッとハナに立ちましたが、向正面ではモリノラスボス(北海道)、アスターソードの早目の押し上げで並びかけられ、初めて厳しいプレッシャーをかけられる展開となりました。その直後にレナータ、外に出してマクリ気味に押し上げてくるソイカウボーイタガノアムクラウンエンジニアは中団後方。

 4角から直線に向くところでモリノラスボスはやや苦しく、逃げるハヤブサマカオーとピッタリついてきたアスターソードの一騎打ちの様相で、外からソイカウボーイが追い上げる隊列。直線は2頭の激しい叩き合いでしたが、迫るアスターソードを最後まで抜かせない根性を見せハヤブサマカオーがクビ差凌いで無傷の3連勝での重賞制覇となりました。

 

 インタビューでは竹之上アナが「最後、和田騎手(アスターソード)が迫ってきてましたが」と振るとハヤブサマカオー騎乗のルメール騎手は「そうそう、和田サンは結構大きな声を使ったので、ちょっと怖かったねワタシ(笑)」とファンの笑いを誘っていました。

 

 ハヤブサマカオーの勝ち時計1分27秒8は、19回の歴史の中で良馬場で行われた勝ち時計としては最速で(良馬場は8回しかないですが)、過去にはプライドキム、スーニ、ラブミーチャン、ニシケンモノノフ、サウンドスカイが後にGⅠ/JpnⅠ勝ち馬となるなど出世レースでもある兵庫ジュニアグランプリ。このスピードを武器にどんな成長を見せてくれるのか、今後も要注目です。

 

 今回の馬券はですね、なんと朝から次々と的中。兵庫ジュニアグランプリも3連単本線で的中と、奇跡的なプラス収支となりました。珍しいこともあるものです。それに気を良くしてというわけでもないのですが、競馬終了後、六甲山に登ってみました。本当は摩耶山の方に登りたかったのですが、火曜は摩耶山に登るケーブルが定休日ということで六甲山へ。

 

 私、結構夜景を見るのが好きでして、いろいろと遠征ついでにベタな夜景スポットに行くことがあります(いい年した野郎一人ですけれども)。園田からもそんなに遠くないので、初六甲山です。六甲山はスポットがいろいろあるようで、車で行くところもあるようですが、今回は「六甲・まやレジャーきっぷ」という阪急最寄り駅(六甲)までの往復、駅から六甲ケーブル下までのバス往復、六甲ケーブル往復、六甲山上バス乗り放題がセットになったお得なきっぷ(大人1950円)を使ってみました。

 

 まぁ当然というか、野郎一人で来ている人なんかほとんどいません。平日とはいえ、手をつないだカップル、親子連れ、女性同士、夫婦、団体の中国人などが目立ちます。それでも山上から見る夜景はさすがのもので、山上ですから当然寒いのですが、キーンと冷えた空気は街中に比べて澄んでいて不純なものがないように感じられ、ちょっとした異世界に来た感覚を感じさせてくれました。もし登ってみようかな、なんて思われた方は是非、愛する相手と、あるいは現時点では一方的に愛している相手と訪れてみてはいかがでしょうか。愛が深まるか、一方的な愛が進展するか責任は持てませんが。

 

 そんなこんなで園田編、お付き合いいただきありがとうございました。めっきり寒くなり、冷え性の私はしばらく遠征はお休みするかもしれませんが、また次回お会いしましょう。

 

競馬ブック M.M

競馬があるところにはどこへでも足を運び、JRA、地方各競馬場を踏破、昨年は香港にも遠征。JRAは勿論だが、地方競馬が大好物。ただ、馬券はド下手という致命的弱点を持つ。
どうしても競馬に関わる仕事がしたいと一念発起し、若くはないものの転職して競馬ブック入社1年目。
業務で校正など、日々「日本語」と格闘中のオールドルーキー。