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第57回 京都金杯 回顧

 

 2019年1月5日は朝から小雨混じりのパッとしない天気でしたが、芝・ダート共に終日良馬場でレースが行われました。1番人気は単勝2.2倍のパクスアメリカーナ。2番人気サラキア、3番人気カツジ、4番人気グァンチャーレまでが一桁オッズ。レースは人気に応えてパクスアメリカーナ(栗東・中内田充正厩舎)が重賞初制覇。馬主は(株)山紫水明。生産は千代田牧場。川田将雅騎手は2016年ウインプリメーラに続いて、このレース2勝目です。それではレースラップへ。

 

 良発表でしたが、思った以上に馬場は重かったようです。ただ、同じ舞台で行われた翌日のシンザン記念が前半34秒7 ‐ 47秒3で1分35秒7からすると、序盤はゆったりとした入り。それでいて、後半が47秒4 ‐ 35秒2の平均ペース。極端に上がりが速くなることもありませんでした。外枠のツーエムマイスターがハナを切り、抑えながらアサクサゲンキが2番手につけます。3番手には楽な感じで内にグァンチャーレ、中にトゥラヴェスーラ、外にマイスタイル。勝ったパクスアメリカーナはその後ろ、中団~好位直後の外。ゴチャついた感じの内を尻目に終始ノビノビと走れましたし、「極端に上がりが速くならなかった」という点もプラスに働きました。終わってみれば着差以上の完勝。

 マイスタイルは久々のマイル戦でしたが、ペースが遅かったこともあり、好位で流れに乗れました。ハナは切れませんでしたが、外目でスムーズな競馬はできていましたし、最後まで渋太かったです。距離適性は示せたかと。この馬を除いた先行勢は少しだらしなかったと言えるでしょう。6着のグァンチャーレなど枠なりでロスのない競馬ができましたし、直線で前が開いてからも伸びは案外。ただ、直線で内→外→内と抜け出すのに手間取ったのは確かですし、着差を考えると最後はハンデ分もあるでしょうか……。

 3着は外から突っ込んできたミエノサクシード。スタートは今ひとつでしたが、少しずつポジションを上げて、中団の位置につけられました。勝ち馬ほど反応は良くありませんでしたが、勝ち馬の後ろからほぼ同じような脚を使っています。サラキアもスタートひと息。中団でレースを運びましたが、包まれて思うように動けなかった感じ。カツジはパドックで良く見えましたが、レースは出遅れて後方から。ラストはジワジワと伸びてきましたが、今日の流れでは8着まで。リライアブルエースは休み明けでプラス20㎏。コーナーワークを見ると、左回りの方がいいようにも見えました。

text by 小林  

 

※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。