2019年3月24日(日) 2回中京6日
1番人気は京阪杯、シルクロードSと重賞連勝中のダノンスマッシュで2.5倍。2番人気も連勝で重賞を制した快足娘モズスーパーフレア。3番人気がミスターメロディと上位人気を4歳馬が占めました。2018年度JRA賞・最優秀短距離馬に選ばれたファインニードルの後釜に誰が座るのか? ファンの注目は新勢力に集まったようですね。
レースは前半33秒2─後半34秒1。例年通りの前傾ラップ。スタートして、まず内からセイウンコウセイ、ラブカンプーが先行します。外枠のモズスーパーフレアはハナに立つまでにかなり時間がかかりました。2ハロン目の10秒1は、1分6秒7のレコード決着となった2016年と並ぶコース改修後最速。ただ、ラスト1ハロンの11秒5もコース改修後で最速。1つ前の10R1000万特別で前半33秒6で逃げた馬が2着に粘り込んでいましたし、4番手以下は少し離れて追走していただけあって、全体としてはそこまで速いペースではありませんでした。馬場も前日から速い時計が出ていたように、ここ2年ほど悪くなかった感じ。後ろから、また外を回った馬には厳しい競馬だったと言えるでしょう。ちなみにBコースで行われるようになった2016年から二桁馬番が馬券に絡んだことはありません。
勝ったミスターメロディは父スキャットダディ、母トラスティレイディの米国産。管理する藤原 英昭調教師はこのレース初勝利。福永 祐一騎手は2016年ビッグアーサーに続くこのレース2勝目。道中は前から離れた4番手のインという絶好位で、このポジションが最大の勝因でしょう。勝負どころでも鞍上の落ち着いた騎乗が目を引きましたし、直線は前にいたセイウンコウセイが外に流れて難なくスペースを確保できました。勝つ時はすべてがうまくいくものですね。
セイウンコウセイは好スタートを切り、その気ならハナを切れたでしょうが、外の2頭に譲って3番手から。直線半ばで一旦先頭に立ちますが、内から来たミスターメロディに交わされて半馬身及ばずゴール。一緒に先行した2頭の止まり方を考えると強い競馬をしていると思います。さすがは一昨年のチャンピオン。この舞台は合っていますし、枠も良かったです。
3着ショウナンアンセムは17番人気。G1初出走、重賞未勝利での好走でした。レースは後方からでしたが、内をロスなく進んで、直線に向いたところでは勝ち馬の後ろ。最後は勝ち馬の更に内、ラチ1頭分の狭いところから伸びてきました。自身の前半34秒0は前走のオーシャンS33秒3よりも大分楽。その分、終いの脚を生かせましたし、コーナーワークで距離を稼げたことも良かったです。とはいえ、1200m3戦目で時計を1秒近く縮めてのものですから適性があったということでしょう。
1番人気のダノンスマッシュは4着。3コーナーで内に切れ込んで制裁を受けましたが、位置取りとしては勝ち馬と同じいいところにつけられました。ただ、外枠で位置を取りに行った分、馬が行く気になって若干前に行き過ぎてしまいましたし、4コーナーでは内のラブカンプーが膨れ気味になったこともあって、この馬もコーナーワークでロスがありました。着差を考えると、内枠ならもっと際どかったかもしれません。
ティーハーフ、レッツゴードンキも内で立ち回ったクチ。ティーハーフはパドックと道中のレース運びを見て、これはもしかするとと思いました。勝ち負けまでには一歩届きませんでしたが、9歳馬で頑張っています。レッツゴードンキの上がりはレース最速。後方からレースを進めて、直線は内を狙いましたが、残り1ハロン手前でブレーキを踏む場面がありました。その後は伸びていただけに勿体なかった。結果的に位置取りが少し悪かったということになります。
ロジクライは1200mが初めて。さすがにマイルのようには行けませんし、3コーナーで下がる場面がありながら、直線で盛り返してきました。慣れてくれば1200mでも十分やれそうです。モズスーパーフレアは外枠もありましたが、本来の行きっぷりからするとスピードの乗りが今ひとつ。最初の1ハロン12秒0のところでハナに立てない馬ではないので、ピークが過ぎていた可能性があります。ここ2走がちょっと走り過ぎたかもしれませんね。
text by 小林
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