2020年9月13日(日) 2回中京2日
今年は中京開催のために例年との比較は難しいですが、当日は朝から雨。途中で止んで良発表のままだったとはいえ、少し時計のかかる馬場と考えていいでしょう。ジョッキーによっては芝の根付きが悪く、すぐに掘れてしまうといった談話も。直線は内から数頭分外が一番でしたが、道中は内を回る形が理想でした。
テンから出して行ったセイウンコウセイとラブカンプーが作り出した流れは、前半33秒0‐後半34秒9のハイペース。それぞれ殿り負け、ブービーといった結果からもペースが速過ぎたと言えるでしょう。それを考えると、3番手で運んで0秒4差⑤着に踏ん張ったビアンフェは立派。コーナーに入ってから抑えが利いた点が最後の踏ん張りにつながりました。馬体重560㎏はデビュー時と比べると58㎏増。パワーアップし続けていると共に、控える競馬で収穫のある内容。休み明けの前哨戦としては及第点でしょう。
ただ、あまり後ろ過ぎても届かない競馬。勝負になったのはメイショウグロッケ、タイセイアベニールのポジションまで。それより後ろからでは届きませんでした。メイショウグロッケは重賞初連対。開幕週の割に時計もかかる馬場も良かったのでしょうが、初めての1200mで開眼。タイセイアベニールはデータ室の◎でしたが、惜しくも④着。着差と他の上位勢よりも少し外を回らされたことを考えると悪くはなかったです。人気の一角シヴァージは上がりの数字こそメンバー最速ですが、位置取りが悪過ぎました。クリノガウディー、ラヴィングアンサーといった辺りも終いの脚は悪くなく、馬場、展開次第で巻き返しがあっていいでしょう。
以上を鑑みると、離れた4番手だったダノンスマッシュは絶好の位置取り。外枠が気になりましたが、うまく折り合って運べました。三浦騎手曰く、「学習能力も高い馬。1400m、1600mと使ってきたことで、今日はゆとりのある走りができたと思います」とのこと。直線で追い出すと一気に抜け出して完勝。強かったです。ただ、これまで前哨戦が強い→本番(G1)で負けるといったパターンを繰り返してきただけに、スプリンターズSまでどう過ごすか陣営の手腕が問われそうです。
ミスターメロディも前哨戦とすれば上々の走り。道中はダノンを見ながら直線でその外へ。仕上がりは悪くなかったとはいえ、こちらは叩き良化型の傾向にあり、上積みは十分でしょう。
text by 小林
※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。