2021年11月27日(土) 5回阪神7日

 阪神の芝はAコース最終週。落ち着いた流れのレースが多かったのも確かですが、この日の馬場は全体に時計がかかっていました。レースは前半62秒8、後半60秒5。2.03.3は馬場を考慮しても遅め。上がりの数字自体は標準でも、前半のペースの割に少しかかっており、レベルはそこまで高くない印象を受けました。

 そんな中でも勝ったジャスティンロックは強い競馬をしています。スタートは出遅れて後方から。残り4ハロン標から馬群の外を上がっていき、先団に取りつくと横並びのまま直線へ。最後は3頭の追い比べを制しました。リオンディーズ産駒はJRA重賞初制覇になります。これで上がりは3戦すべてレース最速。少頭数で自分のリズムを守れましたし、ペースが流れた場合などどうかですが、追って味があり、能力は高そう。

 ビーアストニッシドは促してハナへ。パドックは二人曳きでテンションは高かったですが、先頭に立ってからはうまくスローに落とせました。いい意味で遊びがあって、距離は問題なかったです。一杯に粘って②着を確保。フィデルはプラス12㎏で腹回りに少し余裕がありましたが、仕上がりはまずまず。道中は前から3列目で脚をためて、残り3ハロン標で外から動いてきた馬に合わせる形。レース運びは良かったと思いますが、手応えほど伸び切れず、ちょっと物足りない内容。

 1番人気のトゥデイイズザデイは⑥着。ハナを切った初戦と違って、今日は出遅れもあり、最後方からの競馬。3角で躓いた馬のアオりを受けましたし、スローで流れも向きませんでした。キャンデセントは前に馬を置いて折り合いに専念。ただ、4コーナー手前で大きく躓く不利。コーナーでは外に逃げていましたし、直線も難しい面を見せていました。初の右回りも良くなかったかも。福永騎手は「躓いたのもありますが、それ以前に今日は外に逃げて逃げて……」と話しており、参考外の一戦でしょう。

text by 小林  

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