2022年6月26日(日) 3回阪神4日
4日間開催。梅雨の影響もなし。それだけに馬場はペース次第で速い時計が出る状態。2日間の競馬を見ていると、大外をぶん回して追い込む形は難しい感じ。8枠有利のデータでしたが、昨年は12頭立てでしたし、18頭フルゲートでの外枠は厳しかったかもしれません。レースは57秒6─12秒1─60秒0と前後半の差が2秒以上あるハイペース。2.09.7は阪神2200mコースレコード。予想通りパンサラッサがハナを切りましたが、スタートは両隣の方が速く、接触する場面も。そこから挽回する為に2ハロン目が10秒4とかなり脚を使ってしまった感じです。
そんな中でも勝ったタイトルホルダーはスタートを決めて自分のリズムを堅守。 横山和生騎手が「直線も脚は残っていましたし、普通に走れば頑張ってくれると思っていました」とレース後に語ったように、早めにパンサラッサに並びかけると、危なげなく押し切って同馬はGⅠ3勝目。スピード、スタミナともに一流であることを証明しました。
ヒシイグアスもスタート良く、前へ。その後は外の馬を行かせて中団のインに収まりました。無理する場面がなく、勝負どころの手応えは抜群。直線に向いてからも前が開いており、よく伸びていますが、勝ち馬を捉えるまでには至らず。タフなレースでしたからインを立ち回った馬が①②着に入ったことは偶然ではないでしょう。
デアリングタクトは少しアオりましたが、ほぼ五分のスタートを切れました。マイルに使ったことで速い流れには苦もなく対応でき、道中は中団で折り合いに専念。着差的には上位2頭に完敗ですが、今日の競馬で終始外々を回って③着は立派。長いブランクから復帰2戦目で格好をつけるあたりはさすがですね。ディープボンドはテンから押して押して前へ。勝ち馬をマークする形。長距離戦の後に、スピード競馬で真っ向勝負を挑み④着ですから悪くはありません。勝負どころのズブさは相変わらずでしたが、本当にタフな馬。
マイネルファンロンはスタートが今ひとつでしたが、序盤から積極的に位置を取りに行ったことが奏功。一流馬によるハイペースの消耗戦でしたから後方からでは出番がなかったでしょう。前回の天皇賞春のレース後に松岡騎手が「最後はさすがに距離が長かったですね。2500mくらいまでならやれそうです」と語っていた通りでした。それでも、厳しいレースをしていることには変わりなく、7歳以上は不利という宝塚記念で大健闘。7歳で悲願のGⅠ初制覇を達成した父の血の成せる業でしょうか。1番人気のエフフォーリアは⑥着。勝負どころでデアリングタクトに蓋をされて動けなかったとはいえ、手応えの面で既に劣勢。「ここまで速いと抱える暇もなく、直線を迎えてしまいました」とは鞍上の横山武史騎手。
text by 小林
※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。