5月5日(日曜)に東京競馬場で行われた第29回GⅠNHKマイルカップ(芝1600m・3歳・馬齢重量・晴れ・良馬場)は2番人気に支持されたジャンタルマンタルが優勝。管理する栗東・高野友和調教師は当レースは初勝利。騎乗した川田将雅騎手は2勝目となった。ジャンタルマンタルは北海道千歳市社台ファームの生産馬。馬主は(有)社台レースホース

 

それでは、レースを振り返っていきましょう。

 

 

 

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【展開・ペース】 内枠からボンドガールがハナに立ちましたが、3コーナーに入る手前でキャプテンシーが交わして先頭。それでも、半マイル通過は46秒3と平均ペース。先行、インを通った馬が有利なレースとなりました。

 

 

 

 

【レース分析】 ジャンタルマンタル(2番人気)は堂々としていて落ち着きがあり、身のこなしは滑らか。中2週、しかも再東上でしたが、肉体面も精神面も力を出せる仕上がりでした。好位の外目に陣取ると道中の手応えは十分。直線に向いて追い出すと難なく抜け出して完勝でした。この日の馬場状態を考えれば1分31秒台のタイムが出ても不思議はありませんでしたが、この当たりは強風の影響もあったかもしれません。

 

 

 

 

 「素晴らしい競馬をしてくれたと思います。皐月賞で頑張って走った分と府中への再輸送の疲れがどうかと意識しながらでしたが、競馬自体は凄くスムーズに運べていたので、これなら大丈夫だな、と思ってレース前半を運びました。いいリズムで道中進めてきたので、これなら負けることはない、と思いながら3~4コーナーを乗って、あとは気持ちよく勝ち切ってくれることだけでした。皐月賞で2000mにトライさせてもらって一生懸命に頑張って、負けはしたものの③着と素晴らしい内容で走ってくれましたし、この馬に適するマイル戦に戻りこれだけのパフォーマンスができたことも、また新たに大きな自信を関係者とともに持ちました」とレース後に川田将雅騎手はコメント。直線半ばまでアスコリピチェーノの外にピタリと付けて自由に動けないようにプレッシャーを与え続け、残り2ハロン地点で仕掛けると反応鋭く抜け出して一気に勝負を決めました。ここまでマイルでは負け知らず。年長馬と覇を競うこの先が楽しみですね。

 

 

ジャンタルマンタルの4代血統表

 

 

 アスコリピチェーノ(1番人気)はしっかり攻めを積んでも馬体減りがなく、馬体には重厚感が出て絶好の気配でした。馬場傾向を考慮し、これまでより前のポジションを取りましたが、しっかり脚はたまっていましたね。それだけに直線で内へ進路変更した際に進路を失う不利が残念でなりません。ロジリオン(10番人気)は体の張りが良くて、脚捌きも軽快でしたが、少しうるさかったですね。それでも、③着ですから、テンションが高くても問題ないのでしょう。人気馬2頭をマークしながら、直線はインがゴチャつく中、勝ち馬の後ろで進路が開くと、一旦は2番手に浮上。見せ場は十分でしたし、こちらは力は出し切ることができました。

 

 

 

 ゴンバデカーブース(4番人気)は休み明けでも体はできており、コロンとした体形はマイル向き。最後に脚いろが鈍ったあたりは休み明けの影響。外を回って④着に追い上げ、高い能力の片鱗は示しました。イフェイオン(13番人気)はエピファネイア産駒で少しテンションは高いものの、体が回復して脚捌きはシャープ。内枠を生かしてロスのないレースができた面はありますが、今回のメンバーで⑤着なら立派ですね。心身ともに成長してくれば秋は更なる活躍が期待できそうです。

 

 

text by 京増 真臣

 

 

   

 

 

※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。

 

 

 

 

 

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