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第60回 七夕賞 回顧

 

 

 7月7日(日曜)に福島競馬場で行われたサマー2000シリーズ第1戦第60回GⅢ七夕賞(芝2000m・3歳以上・ハンデ・晴れ・良馬場)は2番人気に支持されたレッドラディエンスが優勝。管理する栗東・友道康夫調教師は七夕賞は初勝利。騎乗した戸崎圭太騎手は通算4勝目となった。レッドラディエンスは北海道白老町社台牧場の生産馬。馬主は(株)東京ホースレーシング

 

それでは、レースを振り返っていきましょう。

 

 

 

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【展開・ペース】 主導権を握ったバビットに、セイウンプラチナがプレッシャーをかけたことで前半1000m通過タイムは57秒3。馬場状態を考慮しても超の付くハイペースとなり、馬群は縦長。7番手を進んだフェーングロッテンがほぼ平均ペースの位置取り。結果は後方でジックリ構えた馬が連対しました。

 

 

 

 

【レース分析】 レッドラディエンス(2番人気)はマイナス8キロでの出走。無駄肉がなくなり、以前よりも身のこなしは滑らかでした。今回が重賞挑戦だったわけですが、これまでより一段上の仕上がりに映りました。スタート後は急かすことなく、脚をためて後方馬群の先頭、8番手を追走。確かにハイペースでしたから展開が嵌まった面はありますが、直線は鮮やかに抜け出すとメンバー最速タイの上がりを駆使してキングズパレスを寄せつけませんでした。5歳を迎えての充実ぶりは本物。本格化ムードが感じられ、今後の活躍が楽しみになる勝利でした。

 

 

 

 「その気になれば前の位置を取れる馬なのですが、行く馬が揃っていたので、中団でリズム良く運びました。あとは追い出しのタイミングさえ間違えなければ、ラストでしっかりと脚を使うと思っていました。乗りやすいですし、レース上手なところがこの馬の武器ですね」とレース後に戸崎圭太騎手はコメント。レッドラディエンスは2歳時に2勝したものの、その後は度重なる骨折などがあり、キャリアは僅か11戦。大事に使われて5歳を迎えてオープン入り、そして重賞制覇を果たして一気にブレイク。操縦しやすく、コースの回りやペースを問わずに確実に力を発揮できるのがストロングポイント。重賞初挑戦にしては57キロというハンデは見込まれた印象が強かっただけにこれを克服した点も立派。次走は未定ですが、サマー2000シリーズ王者を狙える器であり、その先も活躍を見込んでいいでしょう。

 

 

レッドラディエンスの4代血統表

 

 

②着キングズパレス(1番人気)は馬体に重厚感があり、ハツラツとした動き。絶好の気配でした。ハイペースの中、道中は促しながらの追走。4コーナーでは鞍上の手が盛んに動いていたように脚をため切れなかった面はあったはずですが、メンバー最速タイの上がりをマークして連対は確保。左回りの方がモタれたりせずに走りはスムーズ。次走は新潟記念が目標となるかもしれません。サマー2000シリーズチャンピオンを狙うという意味では価値のある②着と言えます。③着ノッキングポイント(8番人気)はパドックでテンションが上がることなく、歩様はパワフル。復調ムードが感じられました。ハイペースでしたから、しっかりと折り合いがついて、直線に向くと見せ場十分。上位2頭の瞬発力に屈した形ですが、次につながるレースができました。

 

 

 

ダンディズム(9番人気)は高齢馬でも活気溢れる周回。気力の衰えがなく、馬体の張りも良かったですね。いつもよりもポジションを取りに動き、4コーナーで早めにスパート。厳しい展開でしたから、直線半ばから、もうひと押しが利きませんでしたが、中身の濃い④着です。リフレーミング(3番人気)は身のこなしが柔らかく、活気も十分。仕上がりは良かったように感じました。展開の恩恵はありましたが、馬群が縦長になったことで仕掛けのタイミングが難しかったのかもしれません。最後は伸びてきましたが、大勢が決したあとでした。

 

 

 

text by 京増 真臣

 

 

  

※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。

 

 

 

 

 

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