11月9日(土曜)に東京競馬場で行われた第29回GⅢ武蔵野S(ダ1600m・3歳以上・別定・晴れ・良馬場)は1番人気に支持されたエンペラーワケアが優勝。管理する栗東・杉山晴紀調教師、騎乗した川田将雅騎手とも当レース初勝利。エンペラーワケアは北海道日高町下河辺牧場の生産馬。馬主は草間庸文さん。

 

 

それでは、レースを振り返っていきましょう。

 

 

 

 

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【展開・ペース】 メイショウテンスイドルチェモアが一気に交わして主導権を握りました。半マイル通過は45秒8とハイペースですが、前2頭が飛ばし、離れた3番手を進んだペイシャエスのあたりで平均ペース。瞬発力が勝敗を分けました。

 

 

 

【レース分析】 エンペラーワケア(1番人気)は根岸Sの時ほどは良く見せませんでしたが、テンションは上がらず、馬体に重厚感があって力強さ十分。前を深追いせずに5番手の内目を追走。距離を延ばした一戦でしたからマイルのレース運びを教え、覚えさせつつ、勝ち切るにはベストのポジションでしたね。直線に向いてからはブロックされて追い出しを待たされましたが、進路が開くと抜け出す脚が素晴らしく速く、最後は1馬身差をつけて快勝。距離をこなし、尚且つ賞金加算もできました。今から来年のフェブラリーSが楽しみです。

 

 

 

「1600mをこなすためにここに使っていますので、パドック、返し馬も含め、跨った瞬間からずっと1600mを意識して組み立てていました。パドックではテンションが高くなっていましたが、返し馬で走っている最中にゆったりと気持ち良く、力まないように落ち着かせてゲートまでの時間を過ごしました。最後はスペースのないなか、ギリギリ開いたところを抜けたように能力の高さを感じました。素晴らしい馬です。まだ一番いい時の状態に戻り切っていないので、改めてそういう状態に持っていければと思います」とレース後に川田将雅騎手はコメント。勝って12月のチャンピオンズCの優先出走権を獲得。しかも、来年のフェブラリーSに向けていい予行演習もできました。今後もエンペラーワケアの動向から目が離せません。

 

 

エンペラーワケアの4代血統表

 

 

カズペトシーン(5番人気)はどっしりとした造りで、歩様はパワフル。スタートは速くありませんでしたが、例によって後方待機策。メンバー最速の上がりをマークし、重賞でも通用する瞬発力は示せました。コーナー2回の東京マイルという条件も合っていましたね。ペリエール(4番人気)は少しうるさいのはいつものこと。体が引き締まり、上積みが感じられました。4コーナーを10番手で回り、懸命に差を詰めて見せ場十分の③着。この馬も性能は高いですね。

 

 

 

ペイシャエス(3番人気)はテンションが上がらず、力強いフットワーク。馬体の張り、艶も抜群でした。正攻法の立ち回りから一旦先頭のシーンを作りましたが、結果的に上位馬の瞬発力に屈した印象です。サンライズホーク(8番人気)はキビキビと活気があって好気配。速いペースのなかで、ワンテンポ早めの仕掛けていきました。見どころはあったものの、やはりマイルは若干長いようですね。ラスト100m付近から甘くなってしまいました。

 

 

 

text by 京増 真臣

 

 

  

※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。

 

 

 

 

 

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