1月5日(日曜)に中山競馬場で行われた第74回GⅢ中山金杯(芝2000m・4歳以上・ハンデ・曇り・良馬場)は4番人気に支持されたアルナシームが優勝。管理する栗東・橋口慎介調教師、騎乗した藤岡佑介騎手とも当レースは初勝利。アルナシームは北海道安平町ノーザンファームの生産馬。馬主はライオンレースホース(株)

 

 

それでは、レースを振り返っていきましょう。

 

 

 

 

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【展開・ペース】 好スタートを決め、ハナに立ったディオスバリエンテクリスマスパレードホウオウビスケッツボーンディスウェイ交わしていきました。テンの入りが速く、前半1000m通過は58秒7というハイペース。逃げ・先行タイプにとって厳しい展開となりました。

 

 

 

 

【レース分析】 アルナシーム(4番人気)はもともとテンションの上がりやすいタイプですが、関東圏へ輸送しても落ち着きがあり、滑らかな歩様も目を引きました。上手にスタートを切ると中団のインで折り合いに専念。前に壁を作れる内枠と速いペースが噛み合って、脚がたまっていましたね。3〜4コーナーをスムーズに捌くと、直線は鮮やかに抜け出して快勝。年齢を重ね、折り合いなど学習してきたことが実を結び、重賞2勝目を挙げました。

 

 

 

 

 

 「前走のマイルチャンピオンシップの時より状態が凄く良かったです。1600mは流れが忙しく感じましたし、以前、この馬に乗られていた横山典騎手とも意見が合って、今年は中距離くらいがいいんじゃないかということになりました。この馬にとって今年1年どういう競馬ができるか凄く大事なレースだったので、いい結果になってうれしく思います。位置取りは思っていたより後ろになりましたが、ずっと手応えが良く、イメージしていたなだめながらという感じでレースができましたし、前走にない手応えで4コーナーを回ってくることができました。あとはスムーズに捌ければというところでした。抜けるとフワッとすると聞いていましたが、外に出すと凄く反応が良くてノーステッキで抜けられましたし、ステッキを入れるとしっかり反応もしてくれました。今年の活躍が期待できる馬。応援をお願いしますとレース後に藤岡佑介騎手はコメント。イクイノックス、ドウデュースと同じ強力な6歳世代の朝日杯FS④着馬。実際、中山金杯の③⑤着も6歳馬でした。勝ち星がなかった2000mで重賞獲りを果たしたわけですから今後はどのような路線を歩むのか注目が集まります。

 

 

アルナシームの4代血統表

 

 

 マイネルモーント(6番人気)は休み明けの前回を使ってガス抜きができていましたね。テンションが上がることはなく、体も締まって上積みは大きかったのではないでしょうか。後方で脚をためて運び、アルナシームの直後からスムーズに追い上げることができました。55キロのハンデの恩恵もあって最後はグイッと伸びて②着に押し上げました。ボーンディスウェイ(8番人気)は2走前から着用しているブリンカーの効果によって集中力があり、パドックではハツラツとした周回。他馬の出方を窺いながら3番手に取りつきましたが、展開がキツかったですね。それでも、勝ちにいく競馬で見せ場を作りました。強い③着だったと見ていいでしょう。

 

 

 

 

 クリスマスパレード(1番人気)はキタサンブラックの産駒らしく均整の取れた造り。無駄肉がなく、身のこなしは滑らかでした。ホウオウビスケッツセイウンプラチナがハナに固執しませんでしたから結果的に逃げの手に出ましたが、息が入らなかったですね。それでも、牡馬相手に、改めて能力の高さは示しました。ギャラクシーナイト(15番人気)はパドックでテンションが上がらず、気配は悪くありませんでした。脚をためて後方待機。①②着馬が通ったコースをなぞるように押し上げ、ゴール前は目立つ伸び脚で掲示板を確保。追い込む競馬ができたことが収穫。今はどんな戦法でも力が出せるようです。

 

 

 

text by 京増 真臣

 

 

  

※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。

 

 

 

 

 

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