1月19日(日曜)に中山競馬場で行われた第65回GⅢ京成杯(芝2000m・3歳・馬齢重量・小雨・良馬場)は11番人気だったニシノエージェントが優勝。管理する美浦・千葉直人調教師はこれが初めてのJRA重賞勝利。騎乗した津村明秀騎手は京成杯は初勝利となった。ニシノエージェントは北海道新冠町カミイスタットの生産馬。馬主は西山茂行さん。

 

 

それでは、レースを振り返っていきましょう。

 

 

 

 

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【展開・ペース】 最内枠に入ったタイセイリコルドが促してハナを切る構えを見せましたが、1コーナーに入ったところでガルダイアが絡み、前半1000mを58秒3で通過。超の付くハイペースとなったことにより、差し・追い込み勢が上位を占める結果となりました。

 

 

 

 

【レース分析】 ニシノエージェント(11番人気)はパドックで少しうるさい面を見せていましたが、気力旺盛といった雰囲気。脚捌きにも軽やかさがありました。アオリ気味のスタートでしたから、無理をせず後方に待機。うまく脚がたまり、4コーナーでは馬群の中を捌いて進出。津村騎手のエスコートも完璧でした。手応え良く直線に向くと抜け出して快勝。この快勝劇には驚かされたわけですが、厳しい流れでしたから既に4戦を経験していた豊富なキャリアが生きたのではないでしょうか。

 

 

 

 

「スタートから4コーナーを抜けてくるまで何もかもすべてうまくいきました。スタートして横並びになったのでペースが速くなると思い、それを後ろで冷静に見られましたし、リズム良く運べました。3~4コーナーでゴチャつきましたが、1頭分うまく捌けましたし、最近では一番うまくいったんじゃないでしょうか。調教に乗って、以前より乗りやすかったですし、終いも良かったんです。状態の良さからも期待していました。重賞を勝ったことで春の大きな舞台へ更に期待が膨らみましたとレース後に津村明秀騎手はコメント津村騎手に乗り替わって未勝利を勝ち上がると、勢いに乗って重賞も連勝。24年はダノンデサイル、23年はソールオリエンスが勝ち馬に名を連ねており、近年、その存在がクローズアップされている京成杯。イスラボニータの仔でもあり、同じ舞台で行われる皐月賞でどんな走りを見せるのか。楽しみになる勝ちっぷりでした。

 

 

ニシノエージェントの4代血統表

 

 

 ドラゴンブースト(7番人気)はテンションが上がらず、キビキビと小気味いい動き。状態は良さそうでした。キングノジョーを追うようにして4コーナーでポジションを上げ、一旦先頭のシーン。勝ち馬とのクビ差は展開のアヤ。2000mに対応し、中身の濃い②着でした。ミニトランザット(9番人気)はスタートで前をカットされたことで腹を括って最後方を進みました。ハイペースでしたから田辺騎手の決め打ちが鮮やかに嵌まりそうでしたが、上位2頭とは4コーナーのコース取りの差が出た印象。それでも、この距離で結果を出したことで今後の選択肢が広がりました。

 

 

 

 

 キングノジョー(1番人気)は追い切りの雰囲気を考えると、当日はうるさくなりそうという思いを抱いていましたが、蓋を開けてみるとそれほどテンションが上がっていませんでした。脚運びは滑らかで、やはり好素材。ハイペースを積極的に追いかけて4コーナーでは先頭。さすがに最後は脚いろが鈍りましたが、最も強い競馬をしています。パーティハーン(2番人気)は均整の取れた好馬体。身のこなしも柔らかく、見ていても素材の良さが感じられました。流れが速いと見るや控えて中団やや後方を追走。展開は向きましたが、グンと来るところがなく、直線もジワジワ伸びて入着がやっと。まだ成長途上なのでしょうか。

 

 

 

text by 京増 真臣

 

 

  

※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。

 

 

 

 

 

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