2月16日(日曜)に東京競馬場で行われた第59回GⅢ共同通信杯(芝1800m・3歳・馬齢重量・曇り・良馬場)は1番人気に支持されたマスカレードボールが優勝。管理する美浦・手塚貴久調教師、騎乗した坂井瑠星騎手とも当レースは初勝利。マスカレードボールは北海道千歳市社台ファームの生産馬。馬主は(有)社台レースホース

 

 

それでは、レースを振り返っていきましょう。

 

 

 

 

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【展開・ペース】 手頃な頭数に加え、確たる逃げ馬は不在でしたが、レッドキングリーが抑え切れないような感じでハナに立ち、前半1000m通過は60秒0。予想以上に締まった流れとなり、地力が問われました。

 

 

 

【レース分析】 マスカレードボール(1番人気)はパドックでホライゾネットを着用。テンションは上がらず、体に目を移すと無駄肉がなく、身のこなしは滑らかでした。これまでで一番いいスタートを決め、すんなりと先行できました。直線半ばで先頭に躍り出ると、そこからはインを抜けたカラマティアノとの追い比べ。もう一段ギアを上げ、きっちりとライバルを競り落としました。1分46秒0という勝ちタイムはレースレコードタイ。左回りがベストですが、坂井瑠星騎手とは手が合っており、レースぶりから中山でも問題はなさそうクロワデュノールの相手筆頭へと評価を上げました。

 

 

 

 

「課題のテンションはクリアできました。調教に乗って重賞級の能力を感じていたし、それを出せれば勝てると思っていました。今日はレースもそうですが、返し馬で改めていい馬だと感じました。直線に向いたところでは余裕があってブレーキをかけましたが、内から馬が来るともう一回、伸びてくれました。まだ幼いところがあって、真面目に走ればもう少し楽に勝てると思います。東京で強い競馬をして中山でどうかは分からないけど、能力はGⅠ級なので力さえ出せれば楽しみですとレース後に坂井瑠星騎手はコメント。ホープフルSは痛んだ馬場、初めて経験する多頭数のレースだったため精彩を欠きましたが、年明け緒戦で改めて性能の高さをアピール。出世レースを制し、東の有力候補としてクラシックへと向かいます。

 

 

マスカレードボール4代血統表

 

 

 カラマティアノス(6番人気)はいくらかうるさい仕草を見せていましたが、それだけ気力が旺盛だったということ。父であるレイデオロ似の好馬体。素質は高いですね。インを強襲し、直線では一旦先頭に立つシーンを作りました。使う毎に操縦性が上がっており、今後は更なる活躍が期待できそうです。リトルジャイアンツ(4番人気)はパドックで前の馬から離れて歩かせたことで落ち着きがありました。馬体の張りも上々と状態は文句なし。今回も後方待機策。位置取りの差が出たのは確かですが、メンバー最速の上がりを駆使し、③着まで押し上げて能力は示しました。いい成長曲線を描いている印象も受けます。

 

 

 

 

 ネブラディスク(5番人気)は初戦ほどテンションが上がらず、学習能力の高さをアピール。柔らかい身のこなしで素材はいいですね。初戦とはペースが違うなかで、脚が溜まり切らなかった印象ですが、ジワジワと伸びており、2戦目である点を考慮すれば十分に評価ができる内容でした。サトノカルナバル(3番人気)は函館2歳S当時より20キロ以上、体重が増えていましたが、これは成長分。背が伸びたもので、全体的なバランスは崩れていませんでした。直線でもうひと伸びできなかったあたりは距離が長かったのかもしれません。

 

 

 

text by 京増 真臣

 

 

  

※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。

 

 

 

 

 

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