3月1日(土曜)に中山競馬場で行われた第20回GⅢオーシャンS(芝1200m・4歳以上・別定・晴れ・良馬場)は1番人気に支持されたママコチャが優勝。管理する栗東・池江泰寿調教師は2022年のジャンダルムに続き、当レースは2勝目。騎乗した川田将雅騎手は2011年ダッシャーゴーゴー、2020年ダノンスマッシュで勝っており通算3勝目となった。ママコチャは北海道安平町ノーザンファームの生産馬。馬主は金子真人ホールディングス(株)

 

 

それでは、レースを振り返っていきましょう。

 

 

 

 

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【展開・ペース】 外から一旦はペアポルックスが前に出ましたが、先手候補のテイエムスパーダが主張してくると2番手に控えて、すぐに隊列が決まる形。前半3ハロン33秒7は古馬のスプリント重賞、しかも開幕週の馬場状態を考慮するとかなり遅めの流れで、必然的に上がり3ハロン(33秒4)の方が速くなり、典型的な先行有利の展開となりました。

 

 

 

 

【レース分析】 勝ったママコチャ(1番人気)は好スタートから少し促す程度で3番手の位置をキープ。緩い流れでも行きたがる感じはそれほど見せず、むしろ後半に入る時は軽く気合をつけるくらい。手応え十分に直線を向くと反応良く脚を伸ばして、先に抜け出した②着馬を難なく捉える着差以上の完勝でした。

 

 

 

 

「最近はなかなか気持ちが出てこなくて、今日も穏やかなくらいだったので、競馬に至るまで終始、気持ちを作って、レースも馬が前向きになるように組み立てました。最近の中では動く雰囲気を持って道中、走ってこられたと思いますし、やっとこの馬らしく、少し動くことができたと思います。何より大きいところを勝ってから、勝てない日々を過ごしていたので、大きいレースを勝ったこの舞台で、また重賞を獲ってくれたことはとても嬉しいです。いい頃の雰囲気に更に戻れればと思いますので、この後もいい時間を過ごしてもらえればと思いますとレース後に川田将雅騎手はコメント。確かに勝利を手にしたのは一昨年のスプリンターズS以来ですが、その間も掲示板を外したのは重馬場の高松宮記念だけ。6歳になっても地力健在は改めて確認できましたし、次走以降も良馬場であれば、崩れることはないでしょう。

 

 

ママコチャの4代血統表

 

 

 ②着が自分が◎にしていたペアポルックス(3番人気)で、今回はスタートから抜け出すタイミングまで、ほぼ完璧といえるレース運び。展開も理想的だったので、半馬身差でも勝ち馬には完敗の印象を持ちましたが、案外だった前走が力負けでないことは示せました。また、この馬は速い流れなら差しに回れる自在性を備えていますし、ここで賞金を加算できたことも大きく、更に相手が強くなっても、今回とは違う戦法で好走する可能性はあると考えています。

 

 

 

 

 ③着ウイングレイテスト(6番人気)は好枠を利した立ち回りで馬券圏内を確保。最近は58キロ以上を背負ってのレースが続いていましたから、57キロであれば好走したのも当然といえますが、戦前は完調手前の雰囲気があり、当日は過去最高体重で馬体も少し緩かった印象。8歳馬でも叩いた次走は上積みが期待できそうです。4コーナーでの手応えほどは伸びなかった感じの④着のヴェントヴォーチェ(5番人気)も、今回が長期休養から復帰して3戦目なので、まだ良くなっている最中といった感じのレースぶり。⑤着ウインモナーク(4番人気)は調教VTRで見た動きが抜群だったので、▲にしてレースぶりにも注目していましたが、結果的にスタート後に位置を下げた分と、まだ、この相手ではパンチ不足かなと思わせる内容で入着まで。それでも6歳ながら着実にレベルアップしている様子ですから、重賞で壁に当たったとは考えない方がいいでしょう。

 

 

 

text by 五十嵐 友二

 

 

  

※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。

 

 

 

 

 

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