3月2日(日曜)に中山競馬場で行われた第99回GⅡ中山記念(芝1800m・4歳以上・別定・晴れ・良馬場)は2番人気に支持されたシックスペンスが優勝。管理する美浦・国枝栄調教師、騎乗したC.ルメール騎手ともに中山記念は初勝利。シックスペンスは北海道安平町ノーザンファームの生産馬。馬主は(有)キャロットファーム

 

 

それでは、レースを振り返っていきましょう。

 

 

 

 

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【展開・ペース】 ハナを奪ったのはメイショウチタン。ケレン味のない逃げを打ち、前半1000m通過は58秒5と平均ペース。開幕週でしたから位置取り、コース取りも好、凡走を分けるポイントとなりました。

 

 

 

【レース分析】 シックスペンス(2番人気)は前回より体重が10キロ増えて出走。いくらか体は立派に映りましたが、成長分もありました。動きはハツラツとしており、力を出せる仕上がり。最内枠からポジションを取りにいって好位直後のインを追走。前にエコロヴァルツがいたことで、直線はスムーズに捌くことができました。最後は一完歩毎に差を詰め、測ったかのような差し切り勝ち。しかもレコードのおまけつき。自在性を備えており、GⅠが楽しみになる勝利でした。

 

 

 

 

「凄くいい脚を使ってくれました。プラス10キロを少し心配しましたが、彼の反応がとても良かったです。フレッシュな状態で、1~2コーナーまでは少し掛かりましたが、向正面からはいいペースで、息も入ってリラックスできました。レコードにはびっくりですけれど、やはりいい馬ですね。段々と良くなっています。今日は凄くいいメンバーでもあったので、もしかしたらGⅠでも結果を出せるかもしれませんねとレース後にC.ルメール騎手はコメント。昨年の毎日王冠を勝ったあと、爪に不安が出てじっくりと休ませて迎えた復帰緒戦。コース追いを重ねられず決して万全という仕上がりではなかったはずですし、初めて58キロを背負った中でも素晴らしい走りを見せました。最高の形でスタートを切った4歳シーズンはGⅠ制覇も期待して良さそうです。

 

 

シックスペンスの4代血統表

 

 

 エコロヴァルツ(3番人気)は馬体に無駄肉がなく、歩様はスムーズ。上々の仕上がりに映りました。行きっぷりが良く、好位を確保。完璧なレース運びでした。昨年は三冠レースにすべて出走しましたが、そこからさらに地力を強化。ハナ差に泣いたものの、重賞制覇は時間の問題でしょう。ソウルラッシュ(1番人気)はガッチリと逞しい造り。太く見せるのは体形的なもの。マイナス9キロと数字は減っていて脚捌きは力強く、仕上がりは良かったですね。序盤はポジションを取りにいき、折り合いもついていました。直線は勝ち馬の直後から馬群を抜けてきましたが、上位2頭とは枠順、位置取り、斤量の差が出た印象です。

 

 

 

 タイムトゥヘヴン(14番人気)は気力は旺盛。軽快なフットワークも目を引きました。イン・先行有利の馬場、展開ではありましたが、田辺騎手らしい騎乗で末脚を引き出し、終いは懸命に差を詰めてきました。7歳を迎えましたが、衰えは微塵もなく、重賞でも展開ひとつでチャンスがありそうですね。クルゼイロドスル(9番人気)は活気溢れる周回。しっかりとした脚取りでしたし、雰囲気は上々。ポジションを取りにいったものの、大外枠は厳しかったですね。4コーナーでは外を回らされるロスも。それを踏まえれば中身の濃い⑤着と言えます。マテンロウスカイ(4番人気)は、テンションが上がらず、柔らかい身のこなし。昨年同様に積極的なレースをしていますが、他馬のジョッキーも同じ考えで運んでおり、いいポジションが取れませんでした。また瞬発力勝負が得意という馬ではなく、上がりが速くなったのも誤算だったでしょうか。

 

 

 

text by 京増 真臣

 

 

  

※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。

 

 

 

 

 

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