2023年6月25日(日) 3回阪神8日
序盤の34秒0はパンサラッサがハナを切った昨年の33秒9に次いで、過去10年で2番目に速い数字。1000m通過58秒9も3番目に速く、数字からタフな流れだったことが窺い知れます。開催最終日の馬場と併せて外差し決着になったのも頷ける展開。GⅠ3連勝中のイクイノックスは単勝1.3倍の1番人気。レース前に発表されたワールドベストホースランキングではレーティング129で堂々の世界1位。それを見せつけるかのような勝ちっぷりでした。スタートで若干躓きましたが、無理をせず後方から。道中は荒れた内を避けて外めを回る形。ルメール騎手も「今日は内の馬場があまり良くなかったし、スタートは良かったけど、いいポジションを取れなかったので、切り替えて馬場のいいところを通ってレースをした」と話していました。結果的には前に人気の一角ジャスティンパレスとジェラルディーナを見る絶好の位置取りに。最初に3コーナーでジェラルディーナが外から動いていき、それに呼応して内のジャスティンパレスも始動。イクイノックスはそれらの後ろを悠然とついていきます。①③着馬は4角で同じような場所にいましたが、手応えが違い過ぎました。大外からすべてを飲み込んでGⅠ4連勝。
2頭に割って入ったのが10番人気のスルーセブンシーズ。道中は勝ち馬の更に後ろ、最後方からの競馬でした。勝ち馬より内を立ち回り、勝負どころで同じように外へ。ただ、直線は1ハロン標手前で前が詰まる場面。そこから内に切り返すロスを考えると非常に惜しい内容でした。ジェラルディーナも終始馬場のいい外めを回る形。「3角からハミを取ったので、無理には抑えずポジションを上げていきました」と武豊騎手が語ったように、3角から押し上げていって、4角では先団5頭の一番外。この馬も伸びてはいますが、結果的に後ろの組にやられてしまいました。
ディープボンドは中団馬群の中。例によって3角過ぎから激しく手が動きますが、そこからが実に渋太い。最後は馬群の中ほどからジワジワを脚を伸ばして掲示板を確保。地力はありますが、やはり最後の決め手に課題が残ります。4番人気のアスクビクターモアは⑪着。道中は好位で脚をためながら。ジェラルディーナが外から並びかけてきた時も手応えは悪くありませんでしたが、やはりペースが速かったのか最後は伸び切れず。「想像以上に速かったです。控えても良かったのですが、控える馬でもないと思ったので、判断が難しかったです」と横山武史騎手。
※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。