10月6日(日曜)に東京競馬場で行われた第75回GⅡ毎日王冠(芝1800m・3歳以上・別定・曇り・良馬場)は1番人気に支持されたシックスペンスが優勝。管理する美浦・国枝栄調教師は当レースは初勝利。騎乗したC.ルメール騎手は通算3勝目となった。シックスペンスは北海道安平町ノーザンファームの生産馬。馬主は(有)キャロットファーム

 

 

それでは、レースを振り返っていきましょう。

 

 

 

 

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【展開・ペース】 ホウオウビスケッツがハナを奪い、1000m通過は59秒4というスローペース。道中で動く馬もおらず、直線では瞬発力比べに。開幕週でしたから先行・イン有利のレースとなりました。



 

 

 

【レース分析】 シックスペンス(1番人気)は日本ダービーから馬体重が14キロ増えていました。体高が高くなった感じがしましたし、バランスがグンと良くなっていましたね。これは成長分と考えていいでしょう。肝心の落ち着きもありました。前で運ぶ面々を射程圏内に入れつつ好位の4番手を追走。外枠でしたが、コースロスは最小限にとどめて立ち回り、直線に入ってからはエルトンバローズの外へ。仕掛けてからは鋭く伸びて2馬身ほど突き抜けて欲しかったのが本音ですが、それでも、測ったように逃げ粘るホウオウビスケッツを捉えました。着差の開きづらいスローペースでしたし、初めての年長馬相手でしたから、まずは勝ち切ったことを評価したいですね。

 

 

 

 「ダービーはこの馬にとって距離が長かったですし、掛かり気味での追走でしたけどね。1800mの流れはこの馬にとってちょうどいいようで、リズム良くいいポジションで運ぶことができました。それでも、休み明けだったせいか反応が少し遅かったですけどね。そこは僕自身頑張りましたし、馬もよく応えてくれました。成長はそれほど感じませんが、1800mから2000mがベストの距離ですからね。この秋は更に上のレベルでの活躍が楽しみな馬です」とレース後にC.ルメール騎手はコメント。春に露呈した課題が修正され、しかも勝ち切って最高の形で秋シーズンをスタートすることができたシックスペンス。日本ダービーを除けば4戦4勝。マイル、中距離のカテゴリーでGⅠ獲りが期待できる素材だけに今後の動向に注目が集まります。

 

 

シックスペンスの4代血統表

 

 

 ホウオウビスケッツ(4番人気)は2人引きでも落ち着きがありました。完調時の迫力には及ばないものの、8分くらいの仕上がりにはあったように感じました。好スタートを決め、マイペースの逃げ。最後までスピードが衰えることはなく、勝ちパターンのレースでしたが、ゴール寸前で捉えられて惜敗の②着。叩いた次走は上積みが見込めます。エルトンバローズ(5番人気)はパドックでテンションが上がらず、柔らかく身体を使えていました。外枠からポジションを取りに動いて2番手を追走。展開と馬場を踏まえれば、これが正解でしたが、58キロだった分、もうひと押しが利かなかった印象です。

 

 

 

ヤマニンサルバム(9番人気)はテンションの高さはいつものこと。脚捌きは素軽く、馬体はきっちりと仕上がっていました。ホウオウビスケッツのスタートが速く、好位のインに控えましたが、直線では狭くなるシーンが。スムーズならと思わせるレース内容でしたが、瞬発力勝負に対応できたことは収穫でした。シルトホルン(11番人気)はキビキビと活気があり、仕上がりは良かったですね。インの3番手を進み、脚はたまっていましたが、直線は窮屈に。前が開いていれば、もっと差は詰まっていたでしょうか。

 

 

 

text by 京増 真臣

 

 

  

※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。

 

 

 

 

 

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