12月8日(日曜)に中山競馬場で行われた第17回GⅢカペラS(ダ1200m・3歳以上・別定・晴れ・良馬場)は1番人気に支持されたガビーズシスターが優勝。管理する美浦・森一誠調教師はこれがJRA重賞初勝利。騎乗した吉田隼人騎手はカペラSは初勝利となった。ガビーズシスターは北海道新ひだか町へいはた牧場の生産馬。馬主は長島和彦さん。

 

 

それでは、レースを振り返っていきましょう。

 

 

 

 

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【展開・ペース】 昨年はチェイスザドリームが2番手に控えましたが、今年は外から被されたくないチェイスザドリームテイエムトッキュウに競りかけていく形に。前半3ハロンは32秒5という超ハイペースになりました。

 

 

 

 

【レース分析】 ガビーズシスター(1番人気)は、パドックからテンションはそれほど上がらず、馬体もすっきり見せていました。脚捌きは軽快そのもの。上々の仕上がりでした。ハイペースを深追いすることなく、絶好のポジショニングでしたね。馬群の切れ目からスムーズに外に持ち出すと、あとは手応え通りに伸びて着差以上に余裕が感じられました。連勝街道を歩んでついに重賞制覇。来年はダート短距離路線で、更なる飛躍が期待されます。

 

 

 

 

 「チャンスをいただいたオーナーや先生、厩舎スタッフに感謝しています。以前の競馬を見ていて優等生だと思っていましたが、今日もしっかりとゲートを出てくれましたし、僕は馬に連れていってもらっただけです。前走の素晴らしい形をイメージして、グレードレースを勝っている馬が多いなかで、どれだけやれるかと思っていましたが、昇級戦で重賞を勝ったし、凄い馬ですね。僕自身、大きなけががありましたが、こんなチャンスをいただいて感謝しています。これからも期待に応えられるよう、一歩一歩頑張りたいと思いますとレース後に吉田隼人騎手はコメント。ガビーズシスターは操縦しやすく、卓越したレースセンスの持ち主ですが、初騎乗ながら完璧にエスコートした鞍上も賞賛されるべきでしょう。ダートでは底らしい底を見せていないガビーズシスター。今後は距離を延ばすのか、6ハロン以下にこだわったローテーションを組むのか、興味は尽きません。

 

 

ガビーズシスターの4代血統表

 

 

 クロジシジョー(7番人気)は数字以上に馬体を大きく見せて、ハツラツとした動き。勝ち馬をマークするポジションで運び、4コーナーからは迷わず外へ。懸命に伸びましたが、クビ差まで迫ったところがゴール。ハイペースですと直線では逃げ・先行タイプの脚がなくなりますからスムーズに進路を確保できるかは大事。その点で広い外へ誘導し、存分に脚を使わせた鞍上の判断は正解だったのではないでしょうか。ジレトール(9番人気)は首をグッと下げて集中力があり、力強い脚捌き。勝ち馬とほぼ同じ位置を進み、直線では馬場のなかほどから懸命に伸びて③着。ロスらしいロスはありませんでしたが、進路を探しながら追い上げる形となり、最後は僅かに勢いで劣ってしまいました。

 

 

 

 

 サンライズアムール(4番人気)は馬体がきっちりとできていたし、動きは力強くて迫力満点。好スタートから、一歩引いて3番手を進みましたが、この馬自身の前半3ハロン通過は33秒0。厳しい流れでした。そのなかで、一旦先頭から0秒2差に踏ん張った点は立派です。エティエンヌ(14番人気)は大型馬の2戦目で、馬体が締まり、力強さもアップ。スタートは良くありませんでしたが、すぐにリカバリー。直線はしっかり脚を使っていて着実に地力をつけています。本命に推したスズカコテキタイ(8番人気)はパドックの外めを勢い良く周回して覇気は旺盛でした。状態は良さそうに映ったのですが、スタートで後手を踏み、非常に速いペースでしたから流れに乗れず、脚がたまらなかった印象です。

 

 

 

text by 京増 真臣

 

 

  

※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。

 

 

 

 

 

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