10月5日(日曜)に東京競馬場で行われた第76回GⅠ毎日王冠(芝1800m・3歳以上・別定・曇り・良馬場)はレーベンスティール(5番人気)が優勝。管理する美浦・田中博康調教師、騎乗した津村明秀騎手ともに毎日王冠は初勝利。この結果、レーベンスティールがGⅠ天皇賞(秋)の優先出走権を獲得した。レーベンスティールは北海道日高町広富牧場の生産馬。馬主は(有)キャロットファーム

 

 

それでは、レースを振り返っていきましょう。

 

 

 

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【展開・ペース】 他馬の出方を窺いつつ、ホウオウビスケッツがハナを切りました。前半1000m通過タイムは58秒6。馬場状態や走破時計を踏まえればスローペースに分類して良く、先行勢に有利な展開となりました。

 

 

【レース分析】 レーベンスティール(5番人気)はなんといっても落ち着いてレースに臨めるかが鍵になるタイプ。パドックではそれほどテンションが上がることはなく、精神面の成長が感じられました。馬体も仕上がっていましたね。好スタートを決めると、前にサトノシャイニングを置き、折り合って脚をためることができました。直線に向くと一完歩毎にホウオウビスケッツサトノシャイニングとの差を詰め、最後は測ったように捉えて快勝。勝ち時計はコースレコードとコンマ1秒差。実力馬が復活を遂げました。

 

 

「攻め馬でも難しいところがあったり、乗り難しい面のある馬なんですが、僕自身、新潟大賞典で乗せていただいたのに全然結果を出せなくて悔しい思いをしたので、今日は結果を出したいな、と思っていました。スタッフも馬場に出すのを最後にしたり工夫してくれて、馬場に入ってからもちゃんと歩けていましたし、凄く成長を感じました。重賞を4勝目と力のある馬ですし、GⅠの舞台でも活躍できるようになっていければと思います」津村騎手はレース後にコメントレーベンスティールは昨年のエプソムCを楽勝しているように東京芝1800mがぴったりなのは確かですが、GⅠホースを含む面々を撃破し、地力強化をアピール。この秋はビッグタイトル獲得が期待されます。

 

レーベンスティールの4代血統表

 

ホウオウビスケッツ(2番人気)は現地に滞在して臨んだ前回は少し体に余裕がありましたが、その分が絞れて上積みは確か。ペースを落とし過ぎず、絶妙な逃げを打つことができましたが、勝ち馬の決め手が上でした。サトノシャイニング(1番人気)はパドックでは2人引きでも落ち着きがあり、柔らかく体を使えて好仕上がり。スローペースの2番手を追走。申し分のないポジションを確保できましたが、道中は掛かり気味。そこで体力を消耗したのか追い比べの末、③着に敗れました。

 

 

ディマイザキッド(7番人気)はうるさい面を見せずに軽快な脚捌き。先行勢に有利な展開でしたが、メンバー最速の上がり3ハロンをマークし、中団、後方待機組の中では唯一、上位3頭に迫りました。中身の濃い④着と評価していいでしょう。重賞は勝てる素材です。エルトンバローズ(4番人気)は馬体が締まり、脚運びはスムーズ。好位のインで、ソツなく立ち回れたものの、伸びはひと息。まだ本調子ではなかったのかもしれません。

 

 

 

text by 京増 真臣

 

 

  

※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。

 

 

 

 

 

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