11月30日(日曜)に東京競馬場で行われた第45回GⅠジャパンカップ(芝2400m・3歳以上・定量・晴れ・良馬場)はカランダガン(4番人気)が優勝。管理する.グラファール調教師、騎乗したM.バルザローナ騎手ともジャパンカップは初勝利。カランダガンはアイルランド生まれ。馬主はアガハーンスタッド

 

 

それでは、レースを振り返っていきましょう。

 

 

アドマイヤテラ=スタート直後に落馬し、競走中止 ドゥレッツァ=出走取消

 

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【展開・ペース】 セイウンハーデスが果敢に先手を奪い、リードを広げていきます。前半の1000m通過は57秒6と速いペース。結果的にこれを追いかけた先行、好位組が直線半ばで筒一杯となり、最後は差しタイプが台頭しました。

 

 

【レース分析】 カランダガン(4番人気)は体に太め感はなく、柔らかい身のこなし。懸念されたスタートを決めると後方の外めを進み、道中はマスカレードボールをピタリとマーク。普段のレースとは異なるペースだったでしょうが、しっかり脚がたまっていました。直線はマスカレードボールと併せるように脚を伸ばすと最後はアタマ差競り落としました。あのアーモンドアイの記録を破る2.20.3をマークし、JRAレコードを樹立。高速決着に対応し、欧州最強馬の地力を示しました。

 

 

「嬉しい気持ちでいっぱいです。勝利を達成できたことで馬も自信を持つことができたのではないかと思いますし、非常に能力のある馬であることは間違いなく、それを世界に改めて示すことができたのではないかと思います。最後は一騎打ちの形でしたが、カランダガンがしっかりとベストの能力を発揮してくれました。馬は今年、本当にいいシーズンを過ごしていますし、非常にタフでもありますね。その彼に騎乗できることを私も光栄に思っています。私にとっても予想以上にいいシーズンになりました。日本のファンの応援、大歓声を有り難く感じましたし、来年もまた戻ってこられればいいなと思います」M.バルザローナ騎手はレース後にコメント。活躍の舞台を選ばないスーパーホースが20年ぶりとなる外国馬によるジャパンカップ制覇を達成。日本調教馬がBCクラシックを制した年に、欧州最強馬が日本に乗り込み、地元勢の強固な牙城を崩したシーンは印象的。新たな時代の到来を強く感じました。

 

カランダガンの4代血統表

 

マスカレードボール(1番人気)はレース前までホライゾネットを着用。それほど、テンションが上がらず、調子は良さそうに映りました。中団を追走し、直線入り口でワンテンポ仕掛けを待たされましたが、カランダガンと連れるように伸びてラスト1ハロンからは2頭のマッチレース。一旦は前に出たように見えましたが、僅かに競り負けて惜敗の②着。この馬自身も従来のレコードを上回り、③着以下に2馬身半差。中身の濃いレースをしており、能力の高さを改めてアピールしました。ダノンデサイル(3番人気)はシャドーロール着用。仕上がりは良さそうでした。道中はマスカレードボールをピタリとマークしてレースを進めました。上位2頭には伸び負けましたが、ゴール寸前でクロワデュノールを捉えて③着に浮上。序盤に力んでしまった影響が少なからずあったでしょうか。

 

 

クロワデュノール(2番人気)はパドックに登場すると集中力と活気が感じられ、力を出せる仕上がり。好スタートから4番手をキープ。前を深追いせず、折り合いに専念しました。正攻法の立ち回りから直線半ばでは一旦先頭に立つ場面。上位2頭に並ぶ間もなく交わされてしまいましたが、帰国緒戦、また中間はなかなか状態が上がってこない厳しい状況下で堂々たるレースぶり。今後は更なる活躍を期待したいところです。ジャスティンパレス(5番人気)は好気配をキープ。スタートは出ましたが、出脚がつかず、切り替えて後方待機策を選択。勝ち馬をマークするように進出を開始。大勢が決したあとでしたが、外からジワジワと脚を伸ばして⑤着。イクイノックス、ドウデュースと同世代のGⅠウィナーが存在感を示しました。

 

 

 

text by 京増 真臣

 

 

  

※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。

 

 

 

 

 

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