東京ダービー過去10年の傾向
東京ダービー直前ということで、簡単にではありますが、過去10年の傾向をご紹介したいと思います。初めて参加する方にとって参考になれば幸いです。
【人気の傾向】
まず、人気別の成績ですが、1番人気は3勝、2着1回、3着2回。この数字をどう見るかですが、そこまで断然というわけでもないようです。
2番人気は1着がなく、2着1回、3着3回。3番人気は2勝、2着1回、3着1回となっています。
過去10年で1~3番人気の3頭で決まったことはなく、5番人気以下が4勝、2着7回、3着3回と、人気薄が食い込んでくることがしばしば見られます。ただ、1~3番人気がいずれも馬券圏内に入らなかった年は2回のみですので、軸としては3番人気以内から選択するべきかもしれません。
3連単の配当を見ても、三桁配当で決まったことはなく、四桁配当も2回のみ、あとの8回は全て万馬券で、そのうちの5回が10万以上の配当となっており、波乱含みと言えるでしょう。
【枠順の傾向】
大井2000mは基本的に枠順の有利不利はないと思われますが、東京ダービーに焦点を当てると、5枠が4勝、7枠が3勝、8枠が1勝と、5枠より外の馬がダービーを制した年が10年のうち8回もあり、1・2枠は勝ち馬ゼロと、内よりは比較的外目の枠有利の傾向が見られます。3着内率でも5枠より外が内を圧倒しています。羽田盃1・2着の⑪キャプテンキング、⑬ヒガシウィルウィンにとっては追い風となるデータでしょうか。
【前走別成績】
優勝馬の前走という点では、昨年のバルダッサーレが転入緒戦でしたので例外とすると、残り9頭のうち7頭が羽田盃からの臨戦であり、勝ち馬は羽田盃組から、と言えそうです。羽田盃以外となると東京湾C、クラウンCが1頭ずつです。上位人気が予想される⑥ブラウンレガートは羽田盃を使っておらず、ここは気になるところです。
また、前走着順では勝ち馬10頭中9頭が前走3着以内となっており、勝ち馬は前走で3着以内が必須とも言えます。
前走着順とも関連しますが、羽田盃からの臨戦で東京ダービーを制した馬は、全て羽田盃で3着以内に入っていました。
東京ダービーの3着以内に広げても30頭中13頭が羽田盃3着以内となっており、羽田盃の3着以内馬の信頼度はそれなりに高そうです。
ここでも3着を5馬身離した⑪キャプテンキングと⑬ヒガシウィルウィンが有力と言えそうです。
南関クラシックの最重要ステップとも言える京浜盃の3着以内馬についても東京ダービーでの好走率は高く、3着以内馬30頭中10頭が京浜盃で3着以内に入っていました。京浜盃2着のピンクドッグウッドは出走しませんが、3着の⑥ブラウンレガートには救いとなるデータでしょうか。
京浜盃、羽田盃からは、大きく負けていない馬からも東京ダービーで2・3着に食い込んでくる馬が意外と多いので、京浜盃、羽田盃の王道を歩んできた馬で人気を落とした馬にはヒモとして警戒が必要かもしれません。
前走東京ダービートライアル組から東京ダービーへ臨んでくる馬は、総数が9頭と少ないものの、2着が1回あるのみで、苦戦を強いられています。⑯ポッドルイージはこのデータを覆せるでしょうか。
【デビュー地の傾向】
過去10年の3着以内馬30頭中、ホッカイドウ競馬デビューの馬が12頭おり、2歳のレベルが高いと言われるホッカイドウ競馬で、早くからキャリアを積んで実績を残し、南関に転入してきた馬は優位に立つことが多く見られます。
また、JRAでは春のダート重賞がユニコーンSしかなく、南関のクラシックを狙って転入してくる馬もいますので、昨年のバルダッサーレのように、JRAでそれなりの実績を残して転入してきた馬も上位に入ることが多いようです。
南関生え抜きの東京ダービー馬も過去10年で4頭出ていますが、好走率という点ではホッカイドウ競馬、JRAデビュー馬を上位評価したいところです。
ちなみにホッカイドウ競馬デビュー馬は①クラトリガー、②アンジュジョリー、⑧シェアハッピー、⑨クラキングス、⑩キャンドルグラス、⑫ソッサスブレイ、⑬ヒガシウィルウィンです(多い……)。
JRAデビュー馬は⑦カンムル、⑪キャプテンキングの2頭です。
以上の傾向からは、優勝候補としてはやはり羽田盃の1着⑪キャプテンキング、2着⑬ヒガシウィルウィンが上位評価になろうかと思います。そこに、京浜盃、羽田盃の王道路線を歩んできた馬をどう絡めていくかということになるのではないでしょうか。
第一冠羽田盃はスローな流れとなりましたが、東京ダービーは大一番であり、比較的淀みなく流れることが多く、中団後方から差し込んでくる馬が穴を開けることも目立ちますので、無欲の追い込みに賭ける馬を狙ってみるのも面白いかもしれません。
最後になりますが、馬券がド下手な私も予想をしてみたいと思います。
◎⑪キャプテンキング
〇⑬ヒガシウィルウィン
▲⑥ブラウンレガート
⑩キャンドルグラス
△⑨クラキングス
△②アンジュジョリー
△⑭ミサイルマン
特に面白みもない予想になってしまいましたが、やはり後続を5馬身離した羽田盃1・2着馬は順当に評価したいと思います。
キャプテンキングは初モノ尽くしの前走で力の違いを見せつける勝ちっぷりで、2戦目の慣れも見込めます。前走は逃げたものの、今回は出たなりの位置でレースができそうで、地力はやはりトップではないかと思います。
逆転を狙うヒガシウィルウィン。森騎手も前走はキャプテンキングに対してまだ手探りの部分があったと思われ、今回は何か策を練っているのではないでしょうか。着差をつけて勝つことが少なく、圧倒的な力を見せるタイプではありませんが、大崩れはなさそうです。
文字通りの単穴としてはやはりブラウンレガートを挙げます。羽田盃上位2頭の父がファスリエフ、サウスヴィグラスに対してこちらは父ディープスカイで、昨年のジャパンダートダービー勝ち馬キョウエイギア、先日のアンタレスS勝ち馬モルトベーネを輩出するなど、距離適性で上回る可能性があります。羽田盃を使えなかったことはマイナスとなりますが、まだ底を見せていない魅力があります。
以下は羽田盃で出遅れながら脚を伸ばしたキャンドルグラス、吉原騎手が手綱を取るクラキングス、軽い馬場でジックリと脚をタメての牝馬アンジュジョリー、前走折り合いを欠いたことから最終追いのテンの入りをやや控えめにしたことがプラスに出ればのミサイルマンまでとします。
ちなみにここまでのダービーシリーズ2017は馬券的に1勝2敗です。東海ダービーが外れていれば3連敗となるところでしたが……。
東京ダービーは6月7日、大井競馬場11レース、20時10分発走予定です。
東京ダービーが外れてもまだ「ダービー」は続きます。皆さん、「ダービー」をお楽しみ下さい。
※文中の写真は昨年の東京ダービー
※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。
競馬ブック M.M 競馬があるところにはどこへでも足を運び、JRA、地方各競馬場を踏破、昨年は香港にも遠征。JRAは勿論だが、地方競馬が大好物。ただ、馬券はド下手という致命的弱点を持つ。 |