2020年12月13日(日) 6回阪神4日
前半46秒8ー後半46秒3のミドルペース。過去10年で上がり3ハロン35秒を切ったのは3回。いずれも後半より前半が1秒以上遅いスローペースでした。昨年ほどではないにしても、今年は最初の1ハロンを除いて道中に12秒超えのラップはなく、そこそこ締まった流れから上がりもしっかり脚を使っていることが分かります。レースレベルは高かったと言えそう。
ソダシは無傷の4連勝でG1制覇。白毛馬としては初めてのG1勝利です。最近はローカル開催での活躍が目立つ吉田隼人騎手は、ゴールドアクターで勝った2015年有馬記念以来のG1勝ち。道中の手応えは良く、好位で脚をためながらの競馬。直線はスペースが空いた内めを突き、最後は馬場の中ほどから伸びてきました。「馬場が悪くて思ったほど弾けませんでしたが、このぐらいの位置で壁を作れたらいいなと思っていたイメージ通りに運べました」とは鞍上の談。完成度の高いレースぶりでした。
2着にも人気のサトノレイナスが入り、馬連は690円の決着。相変わらずスタートは速くありませんでしたが、勝ち馬をマークする位置につけられました。レース後にルメール騎手が「まだ背中が柔らかくて、反応が遅かった」と話した通り、スッとは反応できませんでしたが、ジワジワと脚を伸ばしてハナ差まで迫ったところでゴール。惜しい内容でした。初めて経験する馬群の中での競馬は今後の糧となるはずです。
ユーバーレーベンはサトノと同様スタートは今ひとつで、後方から馬群の外を運ぶ形。直線は大外に出して、レース最速の上がり33秒6をマーク。気が悪い面があるだけに、他馬を避けてのエスコートだったかなと。コースロス、着差を考えるとこちらも中身は濃かったです。
メイケイエールもシラユキヒメを祖とする白毛馬の一族。大外枠を引いた時点で最大の課題は折り合いでした。スタートはアオッて後方から、序盤は馬群から離してかなり外を進んでいきました。途中から前に壁を作ろうとしますが、3角ではかなり行きたがっており、そこから大外を回って直線へ。一瞬抜け出すかの勢いでしたが、坂に入って最後は伸び負け。脚がたまっていた上位陣とは対照的なレースぶり。負けはしましたが、強い競馬をしています。
ヨカヨカは好スタートから無理なくハナへ。脚はたまっていましたし、うまくマイペースに持ち込めました。先行勢では一番の頑張り。このレースぶりならマイルも問題なさそうです。
text by 小林
※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。