5月9日に東京競馬場で行われた第26回GⅠNHKマイルカップ(芝1600m・3歳・馬齢・晴れ・良馬場)は単勝2番人気に支持されたシュネルマイスターが接戦を制して優勝。騎乗したC.ルメール騎手は2016年メジャーエンブレム以来、2勝目。管理する美浦・手塚貴久調教師は当レース初勝利となった。シュネルマイスターは北海道安平町・ノーザンファームの生産馬。馬主は㈲サンデーレーシング。
それでは、レースを振り返っていきましょう。
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【展開・ペース】 ハナ候補と考えられていたバスラットレオンが発馬直後に大きく躓いて競走中止に。これにより、各ジョッキーの思惑にズレが生じたところも
マイルで覚醒シュネルマイスター
【レース分析】 シュネルマイスター(単勝2番人気)は馬体重の数字こそ前走から変わっていませんでしたが、馬体がグッと引き締まり、更に実が入ってきましたね。デビュー以来、初めて経験するスプリント並みの速いペースでしたが、C.ルメール騎手は促しながら中団を追走。前を射程圏内に入れつつ、切れ味を発揮するにはベストなポジショニング。直線に向くと前を走るソングラインを目掛けてスパート。最後はソングラインが手前を替えて内へモタれた面はありましたが、他馬の伸びが鈍る中、長くトップスピードを持続し、差し切りました。
「凄く嬉しいです。いいスタートは切れましたが、道中のペースが速くて、この馬には忙しかったですね。馬にプレッシャーを与えたくはなかったので、リズム重視で乗りました。手応えは良かったですよ。直線はエンジンがかかるのに少し時間がかかりましたが、前に②着馬がいてちょうど良かったです。まだ柔らかくて子供っぽいですが、能力は絶対に高い馬です」とレース後にC.ルメール騎手はコメント。GⅡディープインパクト記念でGⅠ皐月賞の出走権を獲得しながらマイル路線を選択した陣営の決断が見事に結実。近親にサリオス、サラキアがいる母系の出身。世界に通用するマイラーに成長する可能性を秘めた素材ですね。
府中で鮮やかに一変したソングライン
ソングライン(7番人気)は馬体の張り、毛ヅヤが絶好。パドックではハツラツとした周
④、⑤着には勝ち馬より後ろを進んだリッケンバッカー(11番人気)、ロードマックス(15番人気)が追い込みました。⑥着タイムトゥヘヴン(8番人気)直線で狙っていた進路が塞がり、立て直すロスが痛恨。健闘が光ったのはランドオブリバティ(9番人気)。今回はスタートを決め、速いペースも手伝って抑えが利いていましたね。スムーズに手前を替えると直線はあまり状態の良くない内を進んで渋太い走り。新味を示し、今後の路線選択の幅が広がりました。
text by 京増 真臣
※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。
【データ泣き笑い】 〇前走クラス・・・連対馬の前走を見ると、勝ち馬はGⅡ②着、②着馬はGⅠ⑮着。本来、大敗後からの一変は難しいが、来年以降、前走がGⅠであれば着順不問で狙いたい。 〇左回り実績・・・勝ち馬は今回が初めての左回り。そして②着馬は左回りでは②①①着と連対率100%。今後も左回りで③着以下に敗れたことがある馬は割り引いて考えたい。
《NHKマイルC 2016-20》 |