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第88回 日本ダービー 回顧

 

 5月30日に東京競馬場で行われた第88回GⅠ日本ダービー(芝2400m・3歳・馬齢・晴れ・良馬場)は単勝4番人気に支持されたシャフリヤールが大接戦を制し、見事に優勝。騎乗した福永祐一騎手は2018年ワグネリアン、2020年コントレイルに続く日本ダービー3勝目。管理する栗東・藤原英昭調教師は2010年エイシンフラッシュ以来、当レース2勝目となった。シャフリヤールは北海道安平町・ノーザンファームの生産馬。馬主は(有)サンデーレーシング。

 

それでは、レースを振り返っていきましょう。

 

 

▲日本ダービー レース動画はコチラをクリック

 

【展開・ペース】 大外枠からバスラットレオンが仕掛けてハナを奪取。そしてタイトルホルダーが2番手を追走するのは戦前の予想通り。スタートしてから4ハロン目に流れが緩みましたが、グラティアスがポジションを上げ、バスラットレオンにプレッシャーをかけたことでペースUP。更にサトノレイナスらが早めに動いたことで残り5ハロン地点から再びラップが速くなりました。ペース表記は“スロー”でも後半は高い次元での瞬発力とスピードの持続力を問われました。

 

2月の東京で泣き、5月の東京では笑う

【レース分析】 シャフリヤール(単勝4番人気)は共同通信杯当時と馬体重こそ大きく変わりませんでしたが、中身がしっかりしてきた印象。身のこなしも滑らかで皐月賞をパスし、万全の仕上がりでした。道中は最大のライバルであるエフフォーリアをピタリとマーク。直線半ばまで追い出しを待たされてしまいましたが、結果的にこれで脚が溜まりましたね。過去、日本ダービーを6勝しているディープインパクト産駒らしい瞬発力を爆発させた形。最後は目立つ伸び脚でした。走破タイムはダービーレコード。前半がスローペースだったことを踏まえれば、優秀と言えます。

「藤原英昭厩舎みんなで目標としていたダービーが獲れて最高に嬉しいです。レースはとてもタイトで厳しい展開で、ああせざるを得ない形でした。決してスムーズな競馬ではありませんでしたが、馬の力に助けられましたし、最後の最後まで素晴らしい末脚でした。ゴール板を過ぎてもどちらが勝ったのか分からず、本当に引き上げてくるまで分かりませんでした。デビューしてからこの馬でダービーを目指して、最大目標としていたレースを勝つことができました」とレース後に福永祐一騎手はコメントシャフリヤールが唯一敗れたのが2月の共同通信杯。当時の①③⑤着馬が日本ダービーで②①③着。改めてレースレベルの高さを証明する形になりました。あれから3ヵ月半。精神的にグンと成長し、エフフォーリアを逆転することに成功。また毎日杯からダービーへ直行という選択肢は新たな登頂ルートとして定着しそうですね。

 

シャフリヤールの4代血統表。全兄アルアインは毎日杯を勝利し、勢いに乗って皐月賞を制覇。弟は毎日杯から直行で同世代の頂点に駆け上がった。

 

我慢を重ね抜け出したエフフォーリア

 1番人気に推されたエフフォーリアは堂々として落ち着きがあり、完歩が大きく迫力満点。状態、気配は抜群でした。トップスタートを決め、前に行きたい外の2頭を行かせて、1コーナーまでは完璧なレース運び。ただ、ペースが緩んだことが誤算。グラティアスサトノレイナスなどがポジションを上げたことにより、内で包まれる形になりました。そんな中でも、決して慌てず、じっと耐えた横山武史騎手。1番人気に騎乗していながら焦ることなく我慢できたのは褒めるべき。直線に向いてラスト2ハロンで前が開くと、スパッと抜け出して敢然と先頭。最後はシャフリヤールの瞬発力に屈しましたが、これは勝ちに等しい②着。存分に力を引き出しました。

 

▲先に抜け出したエフフォーリアシャフリヤールが迫り、馬体が並んだところがゴール。

 

 ステラヴェローチェ(単勝9番人気)は馬体を絞り込んで、気力も充実。終い勝負に徹し、道中は脚を温存。途中で動く馬がいて、ラスト1000mで一気にペースが上がりましたから差し・追い込みタイプにもチャンスも生まれました。上がり3ハロンの数字は上位2頭と同じ。位置取りの差はありましたが、距離をこなしたことで今後の活躍が更に楽しみになりました。本命に推したサトノレイナス(単勝2番人気)は馬体をスカッと見せて、柔軟性に富んだシャープな脚捌き。万全の仕上がりでした。スタートは五分で、遅いペースの中、じわっと上がっていった姿はレイデオロを彷彿とさせましたが、その後、ディープモンスターが上昇してきたことでワンテンポ早く動かざるを得ませんでした。最後は苦しくなってモタれるシーン。勝負事にたらればは厳禁ですが、あと仕掛けを1ハロン我慢できていたなら、際どいレースができたはずです。

 

▲世代の頂点に立ったシャフリヤール

 

                          

text by 京増 真臣 

 

 

 

※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。

 

 

 

【データ泣き笑い】

〇前走クラス・・・馬券に絡んだ3頭の前走を見ると、勝ち馬はGⅢ毎日杯①着、②着馬はGⅠ皐月賞①着、③着馬はGⅠ皐月賞③着。毎日杯からの直行組がしっかりと結果を出したのは時代の趨勢か。来年以降、GⅢでも毎日杯優勝馬は必ず馬券に絡めたい。

〇キャリア・・・7戦以上を消化していた馬は⑪⑬⑮着。キャリア6戦でGⅠでの連対実績がなかった馬は⑨着。既に戦歴を多く重ねた馬が好走するのは難しい。

 

《日本ダービー 2016-20》

 

 


 
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