2021年7月4日(日) 3回小倉2日

 

 前日の10R・戸畑特別が1.06.4。これは1999年に同じ小倉競馬(北九州短距離S)で、アグネスワールドが記録した1.06.5の日本レコードを22年ぶりに破る快挙。そして、翌日の当レースで1.06.0と再び日本レコードが更新されたように、とにかく時計が出る馬場でした。この日の決まり手では、逃げ馬が⑥②①⑥②①着と4連対。そして、6R以降はとにかく馬場の内を回した馬が上位に来る傾向にありました。

 勝ったのは8番人気のファストフォース。マイナス18㎏は好仕上がり。鞍上の鮫島克駿騎手がインタビューで「前に行かないと話にならないと思っていました」と答えた通り、スタートでは押して押して、出ムチも入れてハナへ。勝負どころでクーファウェヌスにピッタリとついて来られましたが、ブリンカーの効果か最後まで集中力が途切れることはありませんでした。昨年8月に小倉で定量57㎏を背負って1.08.3で勝っていますが、これは同日の北九州記念で⑥着に相当。ハンデ52㎏の今回は格上相手に見事な逃げ切り勝ち。ちなみに、この日は芝1200mが3鞍組まれていましたが、勝った馬にはサクラバクシンオーの血が入っていました。

 私の推奨馬でもあったピクシーナイトは②着。前回のNHKマイルCでの走りを見て、距離を短縮してくれば買おうと考えておりました。外枠でそのまま行くとかなり外を回らされるところでしたが、馬群の切れ目でうまく内に入れることができました。ここは福永騎手が上手かったです。そのまま逃げ馬の進路をトレースし、直線もよく追い上げており、短距離適性の高さを示しました。

 アウィルアウェイは高松宮記念以来で10㎏の馬体増。少し余裕残しに映りましたし、牝馬で55.5㎏のハンデを背負って、唯一外を回して追い上げてきたのですから、さすがは昨年のスプリンターズS③着馬。地力があります。

 タイセイビジョンは最内枠から枠なりの競馬で、途中からピクシーナイトの後ろを追走する形。残り1ハロン過ぎに外からヨカヨカに寄られ、ブレーキがかかったのが痛かったですね。距離短縮は良かったですし、こちらも57㎏のトップハンデを考えると中身の濃い内容でした。

 熊本産馬初のJRA重賞勝ちの期待がかかったヨカヨカは⑤着。スタートでは両隣が速く挟まれる形で、引かされてしまいました。その後うまくリカバーして好位の内を取れましたが、直線ではフラフラして伸び切れず。2歳時に同舞台で前半32秒9で逃げ切っていますが、上がりは35秒0。今回はさすがにペースが速過ぎたかも。まだ3歳ですし、日本レコードと0秒4差は決して悪い内容ではありません。アウィルアウェイも3歳でこのレースに挑戦した時は⑧着でしたし、基本的に3歳は不利。と、考えると②着馬は……。掲示板に載った3歳2頭は、今後も評価して良いと思います。

text by 小林  

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