伏兵でなく、主役として府中へ
2017年4月16日(日)3回中山8日11R 第77回皐月賞(GⅠ)は、単勝9番人気のアルアインが優勝。鞍上の松山弘平騎手はデビュー9年目で嬉しいGⅠ初勝利となりました。昨年のディーマジェスティに続き、今年もディープインパクト産駒が勝利。研究ニュース本紙予想は◎-△で馬単20,720円をズバリ的中!
それでは、レースラップです。
勝ち時計 1分57秒8 前後半5F 59秒0→58秒8
12.1 – 10.8 – 12.2 – 11.7 – 12.2 – 12.4 – 11.9 – 11.4 – 11.4 – 11.7
当日は晴天に恵まれた中山競馬場。先週火曜はまとまった雨が降り続きましたが、その後、気温が上昇したこと、晴れが続いたことで馬場は乾いていました。前日に引き続き、風が吹き抜けて直線部分は追い風に。勿論、ペースもありますが、これらもタイレコードが飛び出した一因ではないでしょうか。前後半の5Fを見ても緩みのない平均ペースからの地力勝負でしたが、この馬場コンディション、状況ですと勝負どころで後ろ過ぎては厳しかったように思います。
本紙予想の◎アルアインは前走の毎日杯からマイナス2キロ。体重こそ大きく変わらなかったものの、デビュー当初にあった緩さがなくなっていましたね。それだけ実が入ってきた証拠でしょう。スタート後、アルアインは他馬の出方を窺いながら好位グループを追走。3コーナー過ぎで手応えが怪しくなり、置かれかけた時はヒヤッとしましたが、4コーナーでエンジンがかかるとクリンチャー、ファンディーナの間を割り、最後はペルシアンナイトとの追い比べを制して皐月賞馬に。中2週のローテーションを心配していましたが、さすが池江泰寿厩舎。杞憂に終わりましたね。
アルアインに関しては致命的な不利があったシンザン記念を除けば、3戦3勝と底を見せていませんでした。何といっても毎日杯の1分46秒5という勝ち時計はレースが07年に1800mで行われるようになって以降、ディープスカイ、キズナに次ぐ3番目に速いタイム。そして、
ディープスカイ
前半5F 59秒0 → 上がり3F35秒3 1分46秒0
キズナ
前半5F 58秒6 → 上がり3F35秒8 1分46秒2
アルアイン
前半5F 60秒1 → 上がり3F34秒4 1分46秒5
今年は1000m通過が60秒台でしたが、アルアインは2番手から早目に動いて、類い稀な瞬発力を駆使して勝ち時計を1分46秒5まで引き上げたことが分かります。時計比較でもディープスカイ、キズナに匹敵するだけの能力を秘めていると考えました。またクリアザトラックに来られて早目先頭と厳しい競馬になってもサトノアーサーの追撃を退けた勝ち方も非常に良かったですね。この点を重視して◎に推しました。
2着のペルシアンナイトは、M.デムーロ騎手の手腕が光りましたね。レース序盤は後方に控え、少しペースの緩んだ向正面で内からスルスルと無理なく押し上げて4コーナーでは5番手。直線は狭いスペースをうまく捌いて一旦は先頭に立つシーンを作りました。過去、アーリントンCで3馬身差以上の差をつけて勝った馬にはタニノギムレット、ミッキーアイルがいます。ペルシアンナイトは今回、惜敗を喫しましたが、先々はGⅠタイトル獲得も狙えそうです。3着ダンビュライトは、1番人気のファンディーナをマーク。厳しいプレッシャーをかけながら運び、直線でこれを競り落とした点は評価できます。ただ、結果的に上位2頭とは、4コーナーでのコース取りの差があったように思います。5着のレイデオロは、ゴール前の脚が目立ちました。日本ダービー制覇を最大目標に置いているのであれば、次につながるいい競馬ができましたね。藤沢和雄厩舎にとって悲願達成成るか。この後の調整過程も注視していきたいところです。
ファンディーナは7着に敗れたとはいえ、牡馬相手の頂上決戦で逃げも隠れもせずに正攻法の競馬。意義のある皐月賞挑戦でした。次走は巻き返しを期待したいところです。
text by 京増真臣/構成・藤原
※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。
なにより好漢溢れる松山弘平騎手のインタビューに感動しました。カッコえぇえ〜
しかし、G1で単勝9番人気に本紙◉打つ競馬新聞‥研究ニュース恐るべし♪(´ε` )
ハッキリ言えるのは、いつもの王道路線が低レベルだったことが波乱の要因。非王道というだけで人気落としてたけど、レースレベルをしっかり見極めれば取れた馬券。