3月12日(土曜)に中山競馬場で行われた第40回GⅢ中山牝馬S(芝1800m・4歳以上・牝馬・ハンデ・晴れ・良馬場)はクリノプレミアム(単勝15番人気)が馬群の外を回って進出すると力強く抜け出して優勝。騎乗した松岡正海騎手は13年マイネイサベル以来となる中山牝馬S2勝目。管理する美浦・伊藤伸一調教師は当レース初勝利。クリノプレミアムは北海道浦河町吉田ファームの生産馬。馬主は栗本博晴さん。

 

それでは、レースを振り返っていきましょう。

 

 

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【展開・ペース】 出脚が良かったのはシャムロックヒルスマイルカナですが、最内から押してロザムールがハナを主張しました。結果的に前記2頭は2、3番手に控える形を選択。前半は3ハロン通過は36秒2とゆったりとした入り。向正面に入ってから逃げるロザムールがジワッとペースを上げ、レース後半は12秒切るラップが続きました。表記は“スロー”でも、先行勢は決して楽ではなく、中団から外を回って追い上げた面々が好走しました。

 

▲パドックを歩くクリノプレミアム(撮影:yu~kun)

 

一気に動いて勝負決めたクリノプレミアム

【レース分析】 3週目を迎えた2回中山開催。中山牝馬Sはご存知の通り、ハンデ戦。“なんでもあり”と頭では分かっていても、クリノプレミアム(15番人気)の勝利には驚かされました。芝コースは3、4コーナー付近の傷みが目立ち、砂埃が舞うなど前2週よりコンディションが変化。この日の芝コースは7、10Rと直線で外を通った馬が差し切り勝ちを収めました。クリノプレミアムは馬場のいいところを通れた分、外を回ったことが距離ロスにはなりませんでした。残り400m手前から仕掛けてブレーキを踏むことなく走らせた鞍上の好判断も光りましたね。

 

クリノプレミアムの4代血統表

 

「大外枠だったので少し困りましたけど、うまく乗れてホッとしています。折り合いを気をつけていましたが、レース前に先生が控えるように指示してくれたことがいい方に出たと思います。前の馬が渋太かったけど、坂でもうひと踏ん張りしてくれたので、そこで勝てると思いましたね。この馬に騎乗するのは久しぶりでしたが、馬が良くなっていたので返し馬から感心するほどでした」とレース後に松岡正海騎手はコメント。1月の京都金杯で小差⑤着に健闘したように人気ほど、力の開きはありませんでしたね。ハンデ差も味方につけての勝利。コーナー2回のマイル、コース1周の1800mでもしっかり能力を発揮できますから今後も牝馬限定重賞での活躍が見込めます。

 

▲管理する伊藤伸一調教師と松岡正海騎手

 

 アブレイズ(12番人気)は勝ち馬より先に動いて抜け出す形。こちらもコース取りが奏功した面はありますが、56キロを背負って勝ち負けしたのは立派ですね。古い話ですが、3歳春には中山芝1800mでフラワーCを勝っていますから条件も合っていました。③着は1番人気のミスニューヨーク『今日は外の馬ばかりが伸びて、なかなかインからは伸びませんでした。一瞬は勝ったかと思いましたが、坂のあたりは前走ほどの脚は使えませんでした。馬場の悪いところを通っても、この馬は頑張ってくれました』M.デムーロ騎手。そんな中、3、4コーナーは内を通ってコンマ1秒差ですからこの馬の評価を下げる必要はありません。

 

 

 ④着はスライリー(9番人気)。馬込みの中でレースを進め、直線入り口で上手に外に持ち出すことに成功。秋華賞でも差して⑤着と今は控える戦法を完全にマスター。中距離も合っていますね。⑤着テルツェット(3番人気)、⑥着ルビーカサブランカ(2番人気)は人気を裏切る形になりましたが、勝ち馬からは0秒2差。テルツェットは初めて背負う56.5キロの斤量が、ルビーカサブランカは1800mは少し短かったのが影響した印象。どちらも条件が替わればきっちりと巻き返してきそうです。

 

 

 

 

 

 

             text by 藤原 有貴

 

 

 

 

※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。

 

 

 

 

 

 


理想の馬券を追い求めて

~券種選び、資金配分泣き笑い録~

 

 

【中山牝馬S 藤原の予想印】

◎⑪ルビーカサブランカ

〇⑨テルツェット

▲⑧ゴルトベルク △➂④⑦⑫

 

“波乱度合いが想像の斜め上!”

 中山牝馬Sはご存知の通り、ハンデ戦。しかも施行時期は3月。6歳馬はここをラストランとし、繁殖入りするケースも多い。そして舞台は中山内回り1800m。とにかく荒れる要素が揃い過ぎている。ちなみに過去10年で3連複万馬券が7回も出現!単勝2桁人気の激走は数知れず、なんでもありのレースである。

 さて馬券。ここは高配当を狙い、3連複で手広くいこうと考えた。軸は⑪ルビーカサブランカ。確実に脚を伸ばしてくるのが魅力。先行争いが激しくなりそうなのも好都合だ。⑪の1頭軸、相手に残る印6頭を選択すると15点。ただ、これだけでは当たりを拾える感じがまったくしない。。。悩んだ挙句、1列目に⑪を置き、2列目に印上位の⑨⑧、そして3列目に⑪を除く15頭。これで27点。⑪と⑨⑧が差して伸びてくるのだが、人気薄が1頭粘る?もしくは一緒に追い込んでくるというイメージ。

 

~藤原の買い目~

券 種 買 い 目
3連複(フォーメーション)

⑪-⑧⑨-①②③④⑤⑥⑦⑧⑨⑩⑫⑬⑭⑮⑯

(27点)各100円

合計金額 2,700円

 

 ⑪ルビーカサブランカの出遅れは織り込み済み。3コーナー付近からポジションを上げていくが、ハンデ55キロだとスッと加速できない。2列目に置いた⑨テルツェットは大外へ持ち出して追い上げ態勢に入る。しかし、勝ち負けのラインまで押し上げるには中山の直線は短過ぎる。⑪ルビーカサブランカより1歩前で立ち回り、勢い良く進出した⑯クリノプレミアム、⑭アブレイズの伸びは鈍らずにゴール。⑪ルビーカサブランカは3着ミスニューヨークとコンマ1秒差。それほど勝ち馬から差のないところまでは追い上げたが・・・。面白いのは1着から10着までが僅かコンマ4秒差に収まった点。ハンデとは各馬の能力が横一線になるように設定するものだが、まさにその通りの結末。これはハンデキャッパーさんもニンマリだったのでは。しかし、ここまで荒れるとはびっくり。これで5年連続で3連複は万馬券に。145,880円の3連複を的中するには➂ミスニューヨークから総流ししか手段はないのでは。いや、戦前から荒れると決めつけて来年は◎1頭軸で100倍オーバーの3連複だけ選んで買うという手法も悪くない戦法なのかも。これは試す価値がありそうだ。

 

 

購入金額 2,700円
払い戻し金額 0円
収支金額 -2,700円

 

 

 

 

 

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