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第26回 富士S 回顧

 10月22日(土曜)に東京競馬場で行われた第25回GⅡ富士S(芝1600m・3歳以上・別定・曇り・良馬場)はセリフォスが優勝。騎乗した藤岡佑介騎手、管理する栗東・中内田充正調教師とも富士Sは初勝利。この結果、セリフォスがマイルCSの優先出走権を獲得した。セリフォスは北海道安平町追分ファームの生産馬。馬主は㈱G1レーシング

 

それでは、レースを振り返っていきましょう。

 

スマートリアンは競走除外に

 

▲レース動画はコチラをクリック

 

【展開・ペース】 アルサトワがハナを切りましたが、外からアオイクレアトーが並びかけてスタートから2ハロンを過ぎたあたりで交わして先頭。半マイル通過は前半、後半とも46秒0という綺麗なイーブンペース。その中で➃着以下を離し、上位争いを演じた①〜③着馬は地力が一枚上だったと考えていいでしょう。

 

 

【レース分析】 セリフォス(1番人気)は次を見据えた仕上がりでしたが、体に太め感はなく、力は出せる態勢は整っていました。同じく休み明けで臨んだ春のNHKマイルCでは行きたがっていましたからスタートは速かったものの、大事に乗って折り合いに専念。馬群の中でしっかり脚が溜まっていましたし、②、③着馬よりはロスを抑えて立ち回れました。直線に入るとなかなか進路が開きませんでしたが、鞍上は慌てて居ませんでしたね。ソウルラッシュの外へ持ち出すと残り1ハロン地点から素晴らしい脚を見せて快勝。確かに②、③着馬より軽い54キロの斤量も生きましたが、トップマイラーの地力を示しました。

 

▲パドックを歩くセリフォス(撮影:yu~kun)力を出せる状態に仕上がっていた。

 

 「馬が春より成長していましたね。レースに向かううえでテンションがどうかと思ったのですが、春より落ち着いていたので、ポジションも特に決めずに運びましたし、ダノンスコーピオンとソウルラッシュが相手だと思っていたので、その2頭を見ながらレースをしました。正直、緩急がついた流れで楽ではなかったですし、ゴール前で甘くなるので、ギリギリまで追い出しを我慢しましたが、うまくいきましたね。最後の手応えや進路ができた時は、もう負けないと思いました。ただ、欲を言えば、もう少し反応してほしかったです。このあたりに課題はありますが、成長は感じましたし、あとはGⅠのタイトルだけですね。GⅠ馬になるだけの資格はありますから」藤岡佑介騎手はコメント。2歳時はGⅡデイリー杯2歳Sを制し、続くGⅠ朝日杯FSでドウデュースの②着。マイルCSが行われる阪神芝1600mは良績を残している条件。本番に向けて仕上がりが進んでも落ち着いてレースに臨むことができれば待望のGⅠ獲りも夢ではありません。

 

セリフォスの4代血統表

 

 ソウルラッシュ(3番人気)は休養させたことで心身ともにリフレッシュ。仕上がりは良く映りました。道中は前を走るダノンスコーピオンをマークしつつ、後ろのセリフォスも意識しつつ追走。直線に向くと外へ持ち出し、しっかり脚を使えました。ダノンスコーピオンを交わしたところをゴール寸前でセリフォスに差されたものの、GⅡ価値の実績があり、3歳2頭よりも重い57キロの斤量を背負っていましたから勝ちに等しい走りだったと評価できます。

 

 

 ダノンスコーピオン(2番人気)は体に無駄肉がなく、いい仕上がり。GⅠ勝ちの実績があり、セリフォスより2キロ重い56キロを背負いながらクビ+クビの接戦。底力を感じさせる走りでマイルCSに向けて好スタートを決めることができました。本命に推したエアロロノア(6番人気)は打撲した影響で予定を切り替えての富士S出走でしたが、雰囲気は上々。スタートの出遅れは織り込み済み。うまくリカバリーすることができました。直線は上手に馬込みを縫って脚を伸ばしてきましたが・・・もっと弾けると見ていたのですが、今回は①〜③着馬が強力でしたね。狙い過ぎた予想だった点は反省しています。

 

 

   text by 京増 真臣

 

 

 

 

※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。

 

 

 

 

 

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