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青葉賞 レース回顧

3連勝で主役候補に名乗り

 2017年4月29日(土)2回東京3日11R 第24回青葉賞(GⅡ)は、単勝オッズ1.5倍という圧倒的な支持に応えて1番人気のアドミラブル(父ディープインパクト×母スカーレット)が優勝。デビュー戦は9着に敗れましたが、ノドを手術し、3月に復帰後は鮮やかに3連勝。15、16年に続き、阪神で行われたアザレア賞の勝ち馬が勝利。勝ったアドミラブルと2着ベストアプローチが日本ダービーの優先出走権を獲得しました。

それでは、レースラップです。

勝ち時計 2分23秒6 前・中・後半4F 47秒349秒2→47秒1

12.5 – 11.2 – 11.8 – 11.8 – 12.4 – 12.4 – 12.3 – 12.1 – 11.9 – 11.8 – 11.4 – 12.0

 勝ったアドミラブルは関東圏の競馬場には初登場。パドックでは若干うるさい仕草はありましたが、許容範囲と思える程度。ディープインパクトの産駒にしては重厚感がありながらも、身のこなしはしなやかでスケールの大きさは感じました。日本ダービーの前に東京への輸送をクリアできた点も大きな収穫だったでしょうね。

 レースはスタート後、アグネスウインに騎乗した新人の川又騎手が3番枠から積極的に前へ。そのため主導権を握ると読んでいたタガノアシュラはハナを奪うのに少し苦労。前半1000m通過は59秒7と全体に淀みなく流れて地力が問われました。

 を打ったアドミラブルはあまりスタートが良くなかったこともあってレース序盤は最後方を追走。3コーナー手前あたりから馬群の外を通ってジワッと進出を開始し、直線に向くと残り2F地点で早目先頭。抜け出したところにベストアプローチが迫ってきますが、ラスト1Fでもうひと脚使ってこれを楽に振り切り、終わってみれば2馬身半差の完勝でした。タイムは2分23秒6のレースレコード。15年にドゥラメンテがマークした日本ダービーのレコードが2分23秒2。マカヒキが制した昨年が2分24秒0。時計だけの比較ですと本番でも勝ち負けになるレベルです。

2着のベストアプローチは、アドミラブルをマークしながら動き出し、直線半ばではその直後まで接近。坂を上がったところで突き放されてしまいましたが、2400mに距離を延ばしてパフォーマンスを上げてきましたし、この馬自身の走破タイム(2分24秒0)も優秀。今後の活躍が楽しみですね。アドマイヤウイナーは馬群がバラけると中団から渋太く脚を伸ばしてポポカテペトルとの3着争いをハナ差制しました。上位2頭とは現時点での地力の差が出た格好ですが、レース内容自体は評価できるものです。

【青葉賞DATAアラカルト】

12年以降、前走アザレア賞勝ち馬の成績は⑤⑦①①①着。15年レーヴミストラル、16年ヴァンキッシュラン、そして今年のアドミラブルと3連覇を達成。また前走で中京・大寒桜賞を勝っていた馬も③②②②③着と好成績を収めており来年以降も上記2レースの勝ち馬が出走してくれば注目。
 

text by 京増真臣/構成・藤原

 

 

  ※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。