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第73回 チャレンジC 回顧

 

 

2022年12月3日(土) 6回阪神1日

 芝は良馬場でしたが、11月29日(火)に57.5ミリの雨が降って、ダートは稍重。先週からBコース使用となり、荒れた部分がカバーされて全体に内有利の傾向でした。レースは前半57秒7─後半59秒8のハイペース。レッドベルオーブとタイセイモンストルの2頭が後続を引き離しての逃げ。昨年の覇者ソーヴァリアントは離れた3番手集団。3角手前の残り1000mから11秒9─11秒9と、道中のペースが最も緩んだところでジワジワと前との差を詰めます。残り1ハロン手前で先頭に立つと、そのまま楽々と抜け出してゴール。心房細動明けでしたが、危なげなかったです。「GⅠレベルに行けると思います」とルメール騎手。

 ルビーカサブランカは枠なりで進んで、道中はずっとラチ沿いをキープ。直線は先行馬2頭の間を割って出て②着を確保。終いを生かしたいこの馬向きの流れになりましたし、ロスのない鞍上の好リードも光りました。エヒトはルビーカサブランカのひとつ前のポジションで、こちらもインでロスのない立ち回り。ただ、4角で①番人気と一緒に外への意識で、開いた内に②着馬に入られます。最後は外からよく差を詰めていますが、着差を考えると②着馬とは選択したコース取りの差とも言えます。

 2番人気のヒンドゥタイムズは後方から大外を回す形。上がりはメンバー中最速でしたが、差しタイプは勝負どころでインを回った馬が多かった競馬だけに上位を脅かすまでには至りませんでした。3番人気のレッドベルオーブは逆にペースが厳しかったです。同じ舞台で行われるGⅠで大阪杯と秋華賞がありますが、今年の前者が1000m通過58秒8、後者が59秒7。福永騎手も「自分のリズムで行けたのですが、なかなか息が入らなかったですね。ゆっくり行ったのに加速していきました」と。

データ終わってみると…今年の1着ソーヴァリアントは前走成績で引っ掛かり、対象から外してしまった。しかし、前走はレース中に心房細動。度外視できた。もう少し臨機応変に対応するべきだったと反省している。チャンスがあれば、また来年にリベンジしたい。

text by 小林  

※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。