2月5日(日曜)に東京競馬場で行われた第73回GⅢ東京新聞杯(芝1600m・4歳以上・別定・晴れ・良馬場)は4番人気ウインカーネリアンが優勝。管理する美浦・鹿戸雄一調教師は東京新聞杯初勝利。騎乗した三浦皇成騎手は2勝目となった。ウインカーネリアンは北海道新冠町コスモヴューファームの生産馬。馬主は㈱ウイン

 

それでは、レースを振り返っていきましょう。

 

 

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【展開・ペース】 ウインカーネリアンは今日はスタートが決まり、注文をつけるような感じでハナへ。ケレン味のない逃げを打ち、前半の4ハロン通過は45秒8、後半は46秒0。ほぼイーブンペースですが、1分31秒8という勝ちタイムは過去10年で最も速く、他の逃げ・先行勢にとっては厳しい展開となりました。

 

 

【レース分析】 ウインカーネリアン(4番人気)はプラス10キロでの出走。パドックでは冬場の分、体は少し立派に映りましたが、ホライゾネットを着用した効果か集中力があって、パワフルな脚捌き。力を出せる仕上がりでした。主導権を握ると11秒台前半のラップを刻み続けて先導。ゴール前は後続に詰め寄られましたが、鮮やかな逃げ切りました。勝ちタイムは2019年のインディチャンプよりコンマ1秒速い優秀なもの。4歳時の幕張Sもそうでしたが、速い流れの中でスピードの持続力を生かすレースが一番合っていますね。安田記念でもチャンスがありそうです。

 

 

 「能力の高さで連勝していた馬が前走でゲートの課題を抱えてしまったんです。それからは厩舎関係者と話し合いながら試行錯誤してこのレース出走に結びつけたんですが、そういう経緯があっての結果ということもあり、ホッとしています。GⅠでもチャンスがある馬だと思っていますし、これまで以上に磨きをかけていきたいです」とレース後に三浦皇成騎手はコメント。ホライゾネットを着用し、レースに集中できた点は大きな収穫。マイルCSは瞬発力比べで見劣りましたが、きっちりと巻き返すことに成功。6歳でも馬は若々しく、今年はGⅠ獲りが期待されます。

 

ウインカーネリアンの4代血統表

 

 ナミュール(2番人気)は馬体を維持できていたし、身のこなしは滑らか。エリザベス女王杯以来の実戦でしたが、上々の仕上がりに映りました。内へ潜り込み、コースロスを最小限に抑えられましたね。前を走る4頭を深追いすることなく、少し離れた5番手と絶好のポジションを確保。直線はじわじわ脚を伸ばして②着に食い込みましたが、弾けそうで弾けなかったのは、あまり経験のない速めのペースだったのもあるかもしれません。ヴィクトリアマイルに出走してくれば当然、有力候補になりますね。プレサージュリフト(6番人気)は前回から更に馬体が増えて実が入ってきましたね。それでいて脚捌きはシャープで、状態は良さそうでした。大外枠でしたが、流れが速くて馬群が縦長になった分、外を回ることなく運べました。直線に向くとギリギリまで追い出しを我慢。鋭く伸びて勝ち馬に肉薄。改めて能力の高さは示しました。それだけに骨折が判明したのは残念。完治し、再びターフに戻ってくるのを待ちたいですね。

 

 

 ジャスティンカフェ(1番人気)はマイルCS出走時はパドックからうるさかったですが、休養させた効果か、いいリフレッシュになったようでテンションは上がらず、好気配。スッと控えて後方待機策を選択。直線に向くと馬込みの中から捌いて伸びてきましたが、今回に関しては結果的に位置取りの差が出た印象。とはいえ、勝ち馬からはアタマ+クビ+クビ差。脚力は示した格好ですが、今後に向けて賞金を加算してほしかったですね。エアロロノア(7番人気)は掲示板に載った馬の中では最も外を走って直線へ。その分もあったのか最後にひと伸びが利かず。重賞で差のないレースを続けているのは立派ですが、勝ち切るにはもうワンパンチが必要ですね。

 

   

text by 京増 真臣

 

 

 

 

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