4月23日(日曜)に東京競馬場で行われた第58回GⅡフローラS(芝2000m・3歳牝馬・晴れ・馬齢重量・良馬場)は7番人気のゴールデンハインドが優勝。管理する美浦・武市康男調教師、騎乗した菅原明良騎手とも当レースは初勝利。この結果、ゴールデンハインド、ソーダズリングが優駿牝馬の優先出走権を獲得した。ゴールデンハインドは北海道新冠町ビッグレッドファームの生産馬。馬主は㈱サラブレッドクラブ・ラフィアン。
それでは、レースを振り返っていきましょう。
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【展開・ペース】 大方の予想通りゴールデンハインドが逃げて前半1000m通過は60秒8のスローペース。土曜日から外差しが決まっていましたが、メインレースは開幕週らしく前、内の決着になりました。
【レース分析】 ゴールデンハインド(7番人気)は、しっかりと稽古を積みながら体重は10キロ増。馬体が充実しており、脚取りも素軽さ満点。状態は申し分なかったですね。同型不在ですんなりとハナに行けたことが勝因のひとつですが、直線まで後続を待たずに、ラスト4ハロンからペースを上げた菅原明良騎手の好騎乗も光りました。前半に楽ができたことで最後までスピードが緩まず、鮮やかな逃げ切り勝ち。渋った馬場が向くとみてフラワーCで本命を打ったものの、瞬発力勝負は不向きとみて今回は無印……。センスがなかったですね。
「2週続けて追い切りに乗って良くなっていると感じていましたし、持っているモノはいい馬なので自信を持って乗りました。逃げたら面白いと感じていたので思い切って逃げました。直線に向いても手応えは抜群でしたし、残り200mでも反応してくれたので大丈夫だと思いました。スタートが速くてスタミナもありますし、フットワークの大きい馬だから東京コースは良さが出ますね。オークスでも楽しみです」とレース後に菅原明良騎手はコメント。ゴールデンハインドは初勝利後は常に④着以内に健闘。時計の速い馬場でも道悪でも、大崩れせずに走り続けてきました。久しぶりに主導権を握って後続を完封し、待望の2勝目をマーク。トビが大きく、血統の字面以上に東京コースも合っていますね。
ソーダズリング(1番人気)は、パドックの外めをキビキビと周回し、身のこなしは滑らか。良血らしい好素材という印象を受けました。内枠を生かした乗り方で、レース運びは理想的。ただ、今日に関しては勝ち馬の渋太さや豊富な経験が上回った感じですね。ブライトジュエリー(4番人気)は実戦を経験してもゆったりと落ち着きがありました。均整の取れた造りで、脚捌きはシャープ。この馬も素質は高いですね。脚をためて中団のインを追走。直線もしっかり脚を伸ばしてきましたし、キャリア2戦目でこの内容ですから将来性は十分ですね。
イングランドアイズ(3番人気)は小柄ですからプラス体重は好材料。このレースに照準を合わせて申し分のない仕上がりでした。今日は枠順・展開が不向きな中でも④着まで追い上げて能力の高さを示しました。ドゥムーラン(2番人気)はプラス16キロでも太め感はなく、これが適正体重。体を大きく見せて、動きに迫力もありました。この馬にとっては不向きな展開でしたが、直線で上々の伸びを見せたように、こちらもなかなかの素質を秘めています。今後の活躍が楽しみですね。本命に期待したキミノナハマリア(6番人気)はハツラツとした周回で、馬体にボリューム感もあり、好気配。スタートで後手を踏みましたが、すぐにリカバーして3番手を確保。ゴールデンハインドのペースアップに合わせて、いい形で直線を向きましたが、そこから伸びを欠いてしまいました。入線後は鞍上が歩様に違和感を感じ、ゴール後に下馬。君子蘭賞の勝ちっぷりからも資質は高い馬。何事もなければいいのですが。
text by 京増 真臣
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