5月28日(日曜)に東京競馬場で行われた第90回GⅠ日本ダービー(芝2400m・3歳・晴れ・良馬場)は4番人気に支持されたタスティエーラが優勝した。管理する美浦・堀宣行調教師は2015年のドゥラメンテに続く日本ダービー2勝目。騎乗したD.レーン騎手は初勝利となった。タスティエーラは北海道安平町ノーザンファームの生産馬。馬主は(有)キャロットファーム。
それでは、レースを振り返っていきましょう。
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【展開・ペース】 スタートの瞬間を振り返ると、逃げ候補と考えられていたドゥラエレーデが落馬。また内のトップナイフが躓いてしまいました。これにより展開が戦前の予想とは異なるものになりましたね。外からパクス
【レース分析】 タスティエーラ(4番人気)は2人引きでもテンションが上がることなくパドックを周回。体に無駄肉がなく、身のこなしは滑らか。皐月賞以上のデキに映りました。上位人気馬の中では最も前のポジション、好位の4番手を追走。勝負どころからは内のソールオリエンスに蓋をし、自由に動けないようにする絶妙な進路取り。これまで、テン乗りでは勝てないと言われた日本ダービーでしたが、そのジンクスを粉砕。D.レーン騎手は初騎乗でしたが、熱心に追い切りに跨ってコンタクトを深めてきました。19年の日本ダービーでは1番人気サ
「とても特別な勝利になりました。勝てたことも素晴らしいですが、いつも協力していただいている堀厩舎、キャロットファームの馬で勝てたことが嬉しいです。この馬の強いポイントは速いスタートを切って、ポジションを取ってリラックスできること。いいポジションでリズム良く走れることです。すべて馬のおかげで、今日もそういった競馬ができました。以前乗せてもらって②着したサリオスも素晴らしい馬でしたが、数年後に同じ厩舎スタッフとチャンスをいただけたこと、結果を出せたことをとても嬉しく思います」とレース後にD.レーン騎手はコメント。極悪馬場、超ハイペースの皐月賞は勝ちに動いた分、最後に差されてしまったタスティエーラ。しかし、その経験が大きな財産となり、祭典の舞台では同様の戦法から己の力で勝利を掴み取りました。初騎乗ながら小細工せず、パートナーの力を信じて強気に乗ったD.レーン騎手の騎乗ぶりも賞賛されるべきでしょう。
ソールオリエンス(1番人気)はまだ体の緩さがあり、完成は秋以降となりそうですが、落ち着きがあって柔軟性に富んだ身のこなし。いい状態でした。スタートに細心の注意を払い、ゲートの出は他馬と互角。出脚もついてタスティエーラをマークするような位置で運べましたが・・・直線に向いてから少し追い出しを待たされたことと、スローの
べラジオオペラ(9番人気)はテンションが上がらず、全身をうまく使
text by 京増 真臣
※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。