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第40回 マイルチャンピオンシップ 回顧

 

 

2023年11月19日(日) 3回京都6日

 前半34秒3、46秒5─後半46秒0、34秒3のミドルペース。前半3ハロンは阪神開催を含めた過去10年で2番目に速く、その上でラスト11秒6─11秒5─11秒2の加速ラップ。GⅠらしい地力を問われたレースと言えるでしょう。序盤はセルバーグ、マテンロウオリオンがハナを叩く勢いでしたが、その外からバスラットレオンが押して押してハナへ。「少々ハイペースでも、この馬の好走パターンを貫こうと」と鮫島駿騎手。「今日は同型がいて厳しくなりました」と松山騎手。結局、この3頭が大きく着順を落としたことからもペースがかなり速かったことが窺えます。勝ったナミュールは後方2番手から。同じような位置にダノンザキッド、シュネルマイスターがいましたが、ちょっと決め手が違いました。ただ、ダノンザキッドはマイルの距離が合いますね。シュネルマイスターはルメール騎手が「ポイントはゲートだね」とコメントしていたようにスタートが悪かったですし、以前よりズブくなっているように見受けられます。また、この厳しい流れですから、3頭の中で一番外を回っていた点も最後の伸びに影響したと思われます。勝ち馬に話を戻すと、最後に手前を替えてからの弾け方は圧巻でした。「急きょの乗り替わりでしたが、これだけの馬ですからね。レースは見ていたし、陣営から話も聞いていました」と藤岡康太騎手は代打騎乗でしっかりと結果を出しました。外枠でしたが、コーナーであまり外を回さなかった点は良かったですし、直線でレッドモンレーヴを外に押し出して進路を作ったように馬自身も強くなっていました。

 ソウルラッシュは中団の内めでしっかりと脚がたまっていました。直線はうまく馬の間から抜け出して一旦先頭。モレイラ騎手の「1頭強い馬に差されてしまった」は本音でしょう。スタートで若干躓きましたが、全体にスムーズでしたし、力さえ出し切れれば上位争いできる力は持っています。ジャスティンカフェはスタートがひと息で中団の後ろから。ラスト1ハロンから一瞬突き抜けるかの勢いでしたが、勝ち馬に差され、先に抜け出した②着馬を捉えるまでには至らず。それでも2度目のGⅠ挑戦で成長した姿を見せてくれました。エルトンバローズは中団から馬場のいい外めを回って、直線も外からジワジワ伸びてきました。まだ3歳ですし、今日がGⅠ初挑戦。展開を考えても強い競馬ですし、今後が楽しみになりました。結果的に勝ち馬以外は内枠の馬が掲示板を占めることに。

※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。