2月11日(日曜)に東京競馬場で行われた第58回GⅢ共同通信杯(芝1800m・3歳・馬齢重量・曇り・良馬場)は単勝4番人気のジャスティンミラノが優勝。管理する栗東・友道康夫調教師は共同通信杯は初勝利。騎乗した戸崎圭太騎手は2019年にダノンキングリーで勝っており、2勝目となった。ジャスティンミラノは北海道安平町ノーザンファームの生産馬。馬主は三木正浩さん。

 

 

それでは、レースを振り返っていきましょう。

 

 

 

 

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【展開・ペース】 切れるタイプではないパワーホールが先手を奪いましたが、1000m通過は62秒7というかなり遅いペース。ポジショニング、道中の折り合いが勝敗を分けるポイントとなりました。

 

 

 

 

【レース分析】 ジャスティンミラノ(4番人気)は実戦を1度経験した影響でしょうか少しピリピリしていましたね。それでも、パドックの周回を重ねる毎に段々と落ち着きが出てきました。身のこなしは柔軟で滑らか。デビュー戦の当時と比較しても体が締まって映り、いい仕上がりと感じました。サッと動いて2番手を確保。しっかりと折り合っており、レース運びは理想的。とはいえ、GⅠ覇者ジャンタルマンタルを寄せつけなかったのは立派ですね。レースセンスに優れ、ラスト2ハロンは10秒9→10秒8となかなかの瞬発力も備えています。クラシックに向けて期待の新星現る、といったところでしょうか。

 

 

 

 「攻め馬には乗っていませんでしたが、映像を見ていて、いい馬だと感じていました。乗りやすくて強い勝ち方だったと思います。ペースが遅くなりそうだったので、位置を取りに行って、直線でも手応えが良かったし、追ってからも味がありました。今日の感じなら距離が延びても大丈夫です。新馬を勝ったばかりでキャリアが浅いなかで重賞を勝ったように先々が楽しみですとレース後に戸崎圭太騎手はコメント。重賞を制したことでクラシックに向けて余裕を持ったローテーションを組めるのは強み。GⅠホースを撃破したことで本番でも有力視されるのは確実でしょう。

 

 

ジャスティンミラノの4代血統表

 


ジャンタルマンタル(1番人気)はパドックでは2人引きでしたが、気持ちが入り過ぎず、落ち着きがあって堂々とした周回。均整の取れた造りで、動きには柔らかみもあり、なかなかの大物感。道中は折り合いに専念。スローペースから瞬発力勝負になりましたから前を走るジャスティンミラノを捉えられませんでしたが、次を意識した競馬。レース内容は決して悪くはありません。本番はペースも違いますから評価は落とす必要はないでしょう。パワーホール(9番人気)はキビキビとした周回。状態は良さそうに映りました。主導権を握るとスローペースに持ち込み、4コーナーでは後続を離して見せ場十分。ノーマークだったアドバンテージを生かした粘り込みだったわけですが、唯一、大敗を喫した昨秋の京都2歳Sは直線でバランスを崩した」のが敗因。GⅢで②着があるわけですから、これぐらいは走れても驚けません。

 

 

 

ディマイザキッド(8番人気)は、12月デビューで今回が4戦目。懸念した脚捌きの硬さなどはなく、ハツラツとした動き。状態は更に上向いていたのではないでしょうか。スローペースでしたから後ろからになった分、上位争いに加わるシーンはありませんでしたが、メンバー最速の上がりをマーク。今後、重賞でもチャンスがありそうです。エコロヴァルツ(3番人気)はジョッキーが跨ってからスイッチが入ったのかテンションが上がり、道中の折り合いが今ひとつ。今日は力を出し切っておらず、次走以降、見直しが必要です。

 

 

 

text by 京増 真臣

 

 

※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。

 

 

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