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第59回北九州記念 回顧

 

 

2024年6月30日(日) 3回小倉2日

 土曜のレース終わりから雨が降ったり止んだりで、芝は稍重スタート。開幕週の割には全体に時計のかかる馬場になった。前半32秒3は過去10年で最速。逆に後半35秒6は過去10年で最も遅い。レースラップ的には11秒5─10秒3─10秒6─11秒2─11秒7─12秒5の20年(馬場も同じ稍重)に近い。この年は逃げたモズスーパーフレアが②着に粘ったが、今年はピューロマジックが逃げ切り勝ち。この馬にとって大きなアシストとなったのが、1つ内のジャスパークローネの出遅れ。最も厄介な同型が早々と姿を消したことで難なく自分の形に持ち込めた。さすがにラストは12秒6とかかったが、ハンデ差を生かして押し切った。「自身もそこまで速いペースという感じがせず、抱えながら運べましたからね」と松山騎手。非凡なスピード能力が際立った。

 勝ち馬を追いかけたペアポルックスとテイエムスパーダが4角で一杯になるなか、4番手にいたヨシノイースターが唯一先行勢で追いすがった。勝ち馬とは4㎏のハンデ差あって半馬身差。後続には水を開けたし、この馬も強い競馬をしている。モズメイメイは中団で1番人気のサーマルウインドを前に見る形。4角でその内を突き、直線でサーマルウインドのブロックを跳ね除けた(モズメイメイ号の騎手国分恭介は,最後の直線コースで外側に斜行したことについて戒告)。これまではスピードを生かす競馬だったが、今回はゴチャつく競馬を克服し、差して③着。収穫のある内容だった。サーマルウインドは直線で内から寄られる不利。ただ、その前から手応えで劣勢。「向正面で追走が余裕がなく、前回とは違う走りに。また改めてですね」と川田騎手。

 ④⑤⑥着は7枠の3頭。2番人気のナナオはサーマルウインドの2頭分外。外枠からこの速い流れをついていこうとしてテンに脚を使ったし、外を回らされる展開。直線で一旦は3番手に上がったが、その分だけ最後に甘くなってしまった。ハンデは軽かったし、同じ7枠だったが、葵Sより厳しい展開。初めての年長馬相手だけに大目に見たい。カンチェンジュンガは直線でナナオの内を突こうとしたが、内にモタレてきた分、外に立て直すロス。「直線で窮屈になる場面がありましたが、馬は頑張ってくれました」と田口騎手。ショウナンハクラクはいつも通り後方から。直線は大外から上がり最速タイの脚を使って、③着とはタイム差なし。

※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。