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第70回 オールカマー 回顧

 

 

 9月22日(日曜)に中山競馬場で行われた第70回GⅡオールカマー(芝2200m・3歳以上・別定・曇り・良馬場)は1番人気に支持されたレーベンスティールが優勝。管理する美浦・田中博康調教師は昨年(ローシャムパーク)に続いてオールカマー連覇を達成。騎乗したC.ルメール騎手は当レースは3勝目となった。レーベンスティールは北海道日高町広富牧場の生産馬。馬主は(有)キャロットファーム

 

 

それでは、レースを振り返っていきましょう。

 

 

 

 

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【展開・ペース】 週中の天気予報ですと日曜は雨マークが付いていましたが、蓋を開けてみれば、ほとんど降雨はなく、当日は良馬場。これは見立て違い、誤算でした。同型が見当たらず、アウスヴァールが主導権を握り、リカンカブールが2番手を追走。重賞としてゆったりとした流れになりました。



 

 

 

【レース分析】 レーベンスティール(1番人気)はエプソムCの時ほどテンションが上がらず、精神面の成長が見られました。付くべきところに筋肉が付いて体にもメリハリが出てきました。レースはスタートが決まり、好位の34番手に陣取ると折り合いに専念。スローペースでしたから他馬も脚が残っていて直線はなかなか進路が開きませんでした。それでも、僅かなスペースを突き、鮮やかに抜け出してきました。充実期を迎えており、今後のGⅠ戦線が楽しみですね。

 

 

 

 「スタートが上手な馬でいいポジションを取れました。ただ、休み明けで馬がフレッシュでしたし、距離も2200mだったので少し掛かりました。スローペースでコンパクトな競馬になりましたが、内からも伸びていたので内のルートを選びました。逃げた馬はマイペースでゴールのちょっと前まで頑張っていましたが、最後はいいリードホースでしたね。今日はGⅡでしたが、パワーアップしていていい競馬で勝てましたし、GⅠでも応援してください」とレース後にC.ルメール騎手はコメント。レーベンスティールはウィークポイントだったイレ込む面が解消され、いよいよ完成期に近付いてきた印象です。

 

 

レーベンスティールの4代血統表

 

 

 アウスヴァール(10番人気)はここ2戦が函館、札幌に滞在しての現地競馬。輸送があると、このくらいが適正体重なのでしょう。動きには柔らかみがあり、デキは高いレベルで安定していたようです。注文通りハナを奪い、1000m通過61秒0のスローペースに持ち込めました。残り5ハロン地点からラップを11秒台に上げ、完璧な逃げを打てましたが、勝ち馬が一枚上でしたね。リカンカブール(12番人気)は馬体をスカッと見せてハツラツとした動き。気配は文句なし。2番手を取りにいった津村騎手の好騎乗もあり、最後までレーベンスティールの進路を塞いで見せ場は作った。あの狭いスペースを抜けてきたレーベンスティールを褒めるべきでしょう。

 

 

 

サヴォーナ(3番人気)は太く映るのは体型。馬体はできていましたね。歩様は力強く、いい仕上がりに映りました。スタートは出負け気味でも、積極的にポジションを取りに動いて3番手を確保。レーベンスティールをマークしながら、4コーナーまでライバルの動きをうまく封じていましたが・・・。時計の出やすい馬場だけに前が止まりませんでした。アルビージャ(9番人気)はホライゾネット着用。テンションは我慢できていました。長期休養明けを叩いて体が締まり、上積み十分。折り合いを意識し、中団やや後方を進みました。4コーナーで外を回りながら、最後は差を詰めてきており、この内容なら今後、重賞でもチャンスがありそうですね。

 

 

 

text by 京増 真臣

 

 

  

※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。

 

 

 

 

 

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