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第67回スワンS 回顧

 

 

2024年10月26日(土) 5回京都7日

 

 前半3ハロン34秒0は、阪神開催を含めた過去10年と比べて最も速く、1分19秒台の決着だった昨年よりもコンマ1秒速い。レースは人気の一角スズハロームが外枠発走となる波乱の幕開け。ウインカーネリアンがハナを切り、外からアグリが続いて、2ハロン目が10秒7のハイラップ。ウインカーネリアンは1400mが初めて。ただ、初の1200mだった今年の高松宮記念で④着に入り、スプリント適性は示していた。今回一緒に先行した3番人気アグリが⑩着、1番人気のクランフォードに至っては⑬着だから、ゴール寸前まで粘っての⑥着は価値がある。「この感じなら1200m~1400mでいいレースができると思うし、立て直しの一戦ながらよく頑張ってくれました」と三浦騎手。スズハロームは中団後ろを追走。4角で大外から追い上げ態勢に入ったが、直線は伸びあぐねた。「位置取りは良かったけど、行きっぷりが今いちでした。気持ちの激しい面があるので、今日はそのあたりが出てしまったのかもしれません」と鮫島克駿騎手。今日のところはノーカウントとしたい。

 ペースが速くなって前が苦しくなった分、上位3頭は追い込み馬が占めた。ダノンマッキンリーは中団から。やや力んではいたが、外枠の分、揉まれずにすんだし、うまくなだめて直線へ。最後は外から一気に前にいる馬を飲み込んだ。これで1400mは5戦4勝(重賞2勝)⑤着1回。「今日は枠と距離が良かったですね」と松山騎手。②③着には3枠の2頭。オフトレイルは出遅れて最後方から。「折り合いに専念して、うまく前半を運べた」と武豊騎手。向正面では馬場のいい外めを走り、コーナーで外を回り過ぎないようにして直線へ。前を行く勝ち馬にクビ差まで迫ったところでゴール。母系はオーストラリアの短距離血統。1400mは初めてだったが、うまく持ち味を引き出せたようにプラスに働いた。トゥラヴェスーラはいつも通り終いに徹する競馬。今回は流れが向いた。9歳でも展開次第でまだまだやれる。

 結果は3歳馬のワンツーだったが、同じ3歳でもノーブルロジャーは他の2頭と違い、好位で運んで渋太く脚を伸ばした。「後ろの馬向きの展開になりましたが、よく踏ん張ってくれたと思います」と田口騎手。初の1400mでもうまく流れに乗れた。シングザットソングは他の先行馬が軒並み足が止まったなかで大健闘。最近は出していっても折り合ってレースを運べるように力をつけている。

※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。