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第62回 ディープインパクト記念 回顧

 

 3月9日(日曜)に中山競馬場で行われた第62回GⅡ弥生賞ディープインパクト記念(芝2000m・3歳・馬齢重量・晴れ・稍重馬場)はファウストラーゼンが優勝。管理する栗東・西村真幸調教師、騎乗した杉原誠人騎手ともに当レースは初勝利。この結果、ファウストラーゼンヴィンセンシオアロヒアリイの3頭が皐月賞の優先出走権を獲得した。ファウストラーゼンは北海道新ひだか町友田牧場の生産馬。馬主は宮崎俊也さん。

 

 

それでは、レースを振り返っていきましょう。

 

 

 

 

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【展開・ペース】 スタート後、どの馬も積極的には行こうとせず、お互いを牽制しながら最初のホームストレッチを通過。最終的にヴィンセンシオがハナを取り切る形に。レース序盤は平均ペースで入りましたが、向正面ファウストラーゼンがまくったことでグンとペースUP。レースの上がりが37秒2もかかったように消耗戦になりました。

 

 

 

【レース分析】 ファウストラーゼン(7番人気)はブリンカーを着けていますが、パドックでは集中して周回しているように映りました。馬体の方もきっちり仕上がっていましたね。前走のホープフルS同様、早めに動いて3コーナーでは先頭。イン有利のトラックバイアスも味方につけて渋太い二枚腰を発揮し、押し切りました。この馬自身も地力をつけている印象ですが、改めてホープフルSでファウストラーゼンを寄せ付けなかったクロワデュノールの強さが浮き彫りになったとも言えます。

 

 

 

 

「作戦としては前走がうまくいきましたし、今回も同じように運べればなと思っていました。ペースが緩んだところで積極的に動いていけて、この馬を信じて最後まで持ちこたえてくれるだろうと思いながら追いました。2コーナーに入ったところでもう遅くなったので、自分の馬はここにいてもしょうがないと思っていたので、積極的に行けて良かったです。乗せてもらったなかで、心肺能力が高い馬だなと思っていましたが、ヨーイドンとか瞬発力勝負になると分が悪いとも感じていたので、そうならないように乗りました。本当に頑張り屋さんで長くいい脚を使ってくれますし、中山コースも凄く向いているので、とにかく無事にいってほしいと思いますとレース後に杉原誠人騎手はコメント。栗東所属馬ですが、ホープフルS、そして今回と2戦続けて東上し、中山芝2000mで好走。皐月賞に向けての予行演習が完了した印象で、本番はクロワデュノールと再戦となりますが、持ち前のスタミナを生かして肉薄、逆転を狙ったレースをしてくれるはずです。

 

 

ファウストラーゼンの4代血統表

 

 

 ヴィンセンシオ(2番人気)は馬体がひと回り大きくなり、テンションが上がるのを我慢できていたように心身ともに成長が感じられました。押し出されるようにしてハナに立ち、途中で勝ち馬にマクられて厳しい展開。それでも、直線ではもう一度脚を使って②着を確保。葉牡丹賞では接戦をモノにする勝負根性を示し、しかもレコード勝ち。今後が楽しみな1頭です。アロヒアリイ(5番人気)は前回より馬体が締まり、脚取りもしっかりとしていました。馬っぷりも重賞のメンバーに入ってもヒケを取りませんね。3コーナー過ぎから長くいい脚を使って見せ場十分の③着。最後は自身より内を通った2頭に粘られたように今回はトラックバイアスが影響した面があったのは覚えておきたいところです。

 

 

 

 ミュージアムマイル(1番人気)はパドックでは2人引きでしたが、テンションは上がらず、柔らかい身のこなし。アロヒアリイが上昇するのに合わせて動き出し、直線でも脚を使っていますが・・・。距離よりも稍重の渋った馬場が合わなかった可能性があります。ガンバルマン(13番人気)は太め感がなく、きっちり仕上がっていました。終い勝負に賭け、上がりのかかる馬場、展開が味方した面はあれど、重賞での⑤着は立派。1勝クラスに戻れば即勝ち負けになるでしょう。

 

 

 

text by 京増 真臣

 

 

  

※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。

 

 

 

 

 

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