5月3日(土曜)に東京競馬場で行われた第70回GⅡ京王杯スプリングC(芝1400m・4歳以上・別定・晴れ・良馬場)は2番人気に支持されたトウシンマカオが優勝。管理する美浦・高柳瑞樹調教師、騎乗した横山武史騎手とも当レースは初勝利となった。この結果、優勝したトウシンマカオが安田記念の優先出走権を獲得した。トウシンマカオは北海道新ひだか町服部牧場の生産馬。馬主は(株)サトー

 

 

それでは、レースを振り返っていきましょう。

 

 

 

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【展開・ペース】 大方の予想通り、アサカラキングがハナを切りました。前後半の3ハロンは33秒9~33秒3とスローペース。レース当時は南寄りの風速5m程度の風が吹いており、3~4コーナーは背中を押されるような追い風。これもレコードが飛び出した要因のひとつではないでしょうか。ただ、時計を押し上げた最も大きな要因は良好な馬場コンディションなのは間違いありません。

 

 

【レース分析】 トウシンマカオ(2番人気)はパドックに登場するとハツラツとした周回。文句のない馬体の張り。上々の気配に映りました。道中はママコチャをマークするようなポジションを確保し、脚をためながら追走。継続騎乗となった横山武史騎手が上手に瞬発力を引き出しました。

 

 

「能力はGⅠ級だと思っていたので勝ててホッとしています。1400mなので折り合いがメインだと思っていましたが、想像よりうまくいきました。得意と言える舞台ではなかったし、レコードが出ているとは思わなかったけど、終いの弾け方はとても良かったです。陣営の方々も前走後に大事に調整して下さったのが今回に生きましたねとレース後に横山武史騎手はコメント。昨年の内容(0秒5差⑥着)から1400mは少し長い印象がありましたが、当時は最内枠から窮屈なレースを強いられていました。その鬱憤を晴らすかのようなレコード勝ち。6歳でも充実しており、今後もGⅠタイトル獲得が期待されます。

 

トウシンマカオの4代血統表

 

ママコチャ(1番人気)は活気が感じられ、高松宮記念を使われたあとでしたが、デキは高いレベルで安定していた印象。好位の4番手を進み、前を射程圏に入れながら完璧なレース運び。今回に関しては勝ち馬の瞬発力が一枚上でしたね。ロジリオン(3人気)はテンションが上がらず、気力旺盛。脚取りも軽やかでした。1、2番人気を前に見ながら、上手な立ち回りはできていました。スムーズに運べると大崩れしない反面、重賞となると、勝ち切るにはもうワンパンチが必要になります。

 

 

④着レッドモンレーヴ(4番人気)はキビキビとした周回で、気配は良かったですね。いつも通り後方待機策。メンバー最速の上がりは使っていますが、レコード決着だったのに加え、レースの上がりも非常に速かったですからね。勝ち負けには加われませんでした。シャドウフューリー(6番人気)は中団のインを追走。ソツのない立ち回りでしたが、重賞でこれだけ相手が揃っていたのに加え、時計も速過ぎました。アサカラキング(5番人気)は、好スタートから自分の形でレースはできましたが、どうしても瞬発力勝負になると分が悪く、タイムも速過ぎたかもしれません。

 

 

 

text by 京増 真臣

 

 

  

※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。

 

 

 

 

 

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