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第10回 紫苑ステークス 回顧

 

9月7日(日曜)に中山競馬場で行われた第10回GⅡ紫苑S(芝2000m・3歳牝馬・馬齢重量・晴れ・良馬場)は7番人気だったケリフレッドアスクが優勝。管理する栗東・藤原英昭調教師、騎乗した西塚洸二騎手とも当レースは初勝利となった。この結果、ケリフレッドアスクジョスランダノンフェアレディの3頭が秋華賞の優先出走権を獲得した。ケリフレッドアスクは北海道平取町ASK STUDの生産馬。馬主は廣崎利洋さん。

 

 

それでは、レースを振り返っていきましょう。

 

 

ロートホルンは競走中止

 

▲レース動画はコチラをクリック

 

【展開・ペース】 ロートホルンが控える策を選択。これを見た西塚騎手が仕掛けて主張し、ケリフレッドアスクがハナを切りました。テンの入りこそ速かったですが、4ハロン目から12秒6~12秒8~13秒1というラップが続いたため、結果は先行勢に有利な展開となりました。

 

 

【レース分析】 ケリフレッドアスク(7番人気)はテンションこそ高めですが、馬体の張りが良く、軽快な脚捌き。ペースを落とした向正面で早めにスパートする人馬はおらず、鞍上の積極果敢なエスコートが完璧に嵌まりました。差し・追い込みタイプが台頭したオークスで、先行策から見せ場を作っており、展開が向けば、これぐらいは走れる能力の持ち主です。

 

 

「まずはオーナーや調教師さんに感謝したいです。先行力がある馬なのでそれを生かしていこうと思っていました。あまり人気はしていませんでしたが、2000mは合っていると思っていましたし勝てて良かったです。今年の初め頃はまだ幼さが目立っていたのですがレースを使う毎に良化していますので、これからの成長を期待したいと思います」西塚洸二騎手はレース後にコメント。前走の1勝クラスは人気を裏切って④着に敗れましたが、リステッド競走で③着に健闘し、オークスでは2番手を進んで見せ場を作っていました。また兄、姉に重賞ウィナーのいる良血が重賞タイトルを獲得。弾みをつけて淀へと向かいます。

 

ケリフレッドアスクの4代血統表

 

ジョスラン(2番人気)はうるさい面を見せて発汗もあり、パドックでの気配は今ひとつでした。とはいえ、この馬は実戦タイプなのでしょう。好位の直後から最後は懸命にクビ差まで詰め寄りましたが、今日に関しては勝ち馬に展開が向きました。ダノンフェアレディ(4番人気)は馬体がひと回り成長。中山へ輸送してもテンションは我慢できていました。3番手を確保し、テンの入りは理想的でしたが、ペースが緩み、テリオスララが動いた時に内へ入れたのが結果的に良くなかった印象。直線では進路の確保に手間取ってしまいました。キズナ産駒+戸崎騎手ならフラワーCのレーゼドラマのイメージで、早めにスパートしていれば結果は違ったかもしれません。

 

 

キューティリップ(13番人気)はテンションの高いタイプですが、これで力を発揮できるタイプ。重賞のメンバーに入っても、瞬発力は見劣りしませんでした。いい決め手がある反面、自己条件に戻っても展開が向かないと意外に勝ち切れないかもしれません。3番人気に推されたエストゥペンダはテンションが上がらず、馬体の張りや艶は文句なし。最後方で折り合いに専念。終い勝負に徹し、メンバー最速タイの上がりは使ったのですが、今回は展開に泣きました。

 

 

 

text by 京増 真臣

 

 

  

※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。

 

 

 

 

 

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