12月20日(土曜)に中山競馬場で行われた第11回GⅢターコイズS(芝1600m・3歳以上・牝馬・ハンデ・曇り・良馬場)はドロップオブライトが優勝。管理する栗東・福永祐一調教師、騎乗した松若風馬騎手ともにターコイズSは初勝利。ドロップオブライトは北海道白ひだか町岡田スタッドの生産馬。馬主は岡田牧雄さん。
それでは、レースを振り返っていきましょう。
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【展開・ペース】 内からスリールミニョンが主導権を握り、外からソーダズリングも積極的に2番手につけて、前半3ハロンは34秒7。半マイル通過は46秒5に対し、後半もまったく同じ数字で、上がりも同じ34秒7ですから平均ペースということになりますが、今の時計の速い中山芝コースを考えると流れ自体は緩め。その割に後半のタイムが上がらなかったと見た方が納得の行くラップ構成で、先行タイプ、内を通った馬に有利なレースパターンになりました。
【レース分析】 勝ったドロップオブライト(5番人気)は放牧明けで体重が12キロ減でも細い印象はなく、ここに向けてきっちりと仕上げられた印象。待機策から伸びを欠いた前走のスプリンターズSとは違い、今回と同じ舞台設定の京成杯AH②着時と同様、前めの位置で流れに乗る形に。折り合いも非常にスムーズで、3~4コーナーで前との差を詰め始めた時も、ほぼ馬なりの手応え。鞍上が本格的に追い出したのには残り1ハロンの手前あたりで、そこからもしっかりと伸びて①③着馬との競り合いを制しました。
「ゲートの中でモサモサしていて、スタートは少し遅かったですが、二の脚でいい位置を取れたことが勝因だと思います。(同じ形で敗れた)2走前の②着が頭をよぎりましたが、馬が辛抱してくれました。6歳を向かえて充実してして元気があり、まだ、(今後も)走ってくれると思います。今年中に500勝を達成したいと思っていましたから、いい形で決めることができて嬉しいです」と区切りの勝利を重賞で挙げた松若騎手がレース後にコメント。以前は短距離でも好位で運ぶことが多かった馬ですが、歳を重ねた今はマイルの方がレースを組み立てやすい様子。前述の京成杯AHでは牡馬と互角に立ち回っていましたし、今回もトップハンデでの勝利ですから、馬自体は最盛期を迎えたと見ていいでしょう。
▲ドロップオブライトの血統表
②着リラボニート(6番人気)は最内枠を生かして、終始、3~4番手を勝ち馬と併走する形。直線を向いたあたりでは内で若干、手応えが劣勢でしたが、最後まで渋太く伸びてアタマ差の惜敗でした。洋芝の札幌で3勝を挙げている馬ですから、今回は機動力を生かせる枠順と展開、馬場状態の割に時計が速くならなかったことも好走できた要因でしょう。今後もタイムを要す設定になった時には浮上してきそうです。これは中団から上位馬を追うように伸びてきた③着ソルトクィーン(10番人気)も同じことが言そうですが、こちらは昇級緒戦で久しぶりのマイルの距離に対応できた点が収穫。ただ、②③着馬はともに53キロのハンデでしたし、上位人気馬が力を出し切れていない印象も受けましたから、次走も1600mに出走なら、そこが試金石になりそうです。
④着シングザットソング(11番人気)は出脚がひと息でも中団のインのポジションに収まり、そこで折り合いに専念。直線も手応え良く内を突きましたが進路が開かず、しばらく追い出しを待たされました。最後は伸びていたので勿体ない競馬になりましたが、枠順や展開を考えると仕方のない面も。牝馬GⅢなら能力的に遜色ないことは確認できました。以下では⑥着のカピリナ(⑧人気)が出遅れから直線だけの競馬になり、大外を回して上がり最速。①人気で⑫着のウンブライルは④着馬の後ろで、こちらは前が塞がったままで鞍上が追えず終い。ともに力負けではありませんね。また、自分が◎にしたビップデイジー(4番人気)は直線入り口で外から被せられて押し込まれ、最後の急坂も影響したのか、手応えほど伸びずに⑩着。2番人気で⑬着のチェルビアットも大外枠での出遅れが、致命傷になる展開でしたから、この3歳馬2頭も次走以降の巻き返しに期待したいところです。
text by 五十嵐 友二
※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。