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京都金杯 回顧

第56回 京都金杯

1:34.3(12.2 – 10.6 – 11.4 – 12.6 – 12.4 – 12.1 – 11.4 – 11.6)

 レースは過去10年で最も遅い1分34秒3の決着でした。昨年秋のダメージが残っているのか、馬場は例年の1回京都初日よりも時計を要する感じ。その中での前半3ハロン34秒2は速いです。結果的に差し決着となったのも頷けるところ。ただ、中盤~ラスト3ハロン目までは緩く、例年ほどスピードの持続力は求められませんでした。差し、パワー型に有利な競馬だったと言えるでしょうか。

 勝ったブラックムーンは最後方から。残り600m標識を過ぎたところで馬群の外を上がっていきました。これが正解。ラスト3ハロン目に入っても12秒1と遅かったので、適度に惰性をつけながら最後の11秒4 – 11秒6の直線勝負に突入できました。着差以上の完勝です。

 クルーガーは中団でうまく脚を溜められたと思いますが、勝ち馬との4コーナーでの勢いの差がそのまま結果につながった感じ。過去の傾向だと57.5㎏以上のハンデ頭は今ひとつですが、それを考えると0秒1差は頑張っていると思います。1番人気のレッドアンシェルは3着。スタートで内にヨレるなど少しフラフラ。結果、他馬も速く先行することができませんでした。道中は馬群を嫌ってか中団の外目を追走。この馬も着差は0秒1ですし、力はありますが、気性的にまだ幼い面が残るようです。そのあたりがシッカリしてくれば楽しみ。

 ダノンメジャーは序盤は離れた4番手。ペースが緩んだ中盤で自然と前との差が詰まり、直線に向いたところで先頭を窺う位置。ただ、追ってからの伸びが案外。詰めの甘さが出てしまいました。ストーミーシーは後方でジッとして、レースで2番目に速い上がり34秒2をマーク。追い出してからの伸びは良く、展開次第で十分やれることを示しました。逆にラビットランは人気ほど走れず。決して無理をして追走していたわけではありませんでしたが、自身前半3ハロン35秒5は速かったのでしょうか? 力の要る馬場が合わなかったのかもしれません。図らずも当日版のデータ欄に書いた「当該競馬場で連対実績なしは割引」を証明してしまいました。

text by 小林 

※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。