勝って世界へ再び飛び立つ

 

 2018年2月17日(土)1回東京7日目11R第68回ダイヤモンドS(GⅢ)は単勝1番人気に支持されたフェイムゲーム(父ハーツクライ×母ホールオブフェーム)が優勝。フェイムゲームの父ハーツクライの背中を知るC.ルメール騎手にスイッチしての見事な勝利。これでJRAの重賞競走は通算6勝目。ダート路線と同様に、長距離戦線も息長く活躍する馬が多いカテゴリーですよね。管理する宗像義忠師はこれが記念すべきJRA重賞20勝目となりました

 

激しい叩き合いの末にフェイムゲームが抜け出す!

 

それでは京増TMにレースを振り返ってもらいましょう。

 

勝ち時計 3分31秒6(晴れ・良)

前半6F → 中盤5F → 後半6F 74秒9 → 62秒8  73秒9

13.0 – 11.7 – 12.2 – 12.7 – 12.8 – 12.5 – 12.4 – 12.8 – 12.6 – 12.4 – 12.6 – 13.1 – 12.5 – 12.5 – 11.7 – 11.7 – 12.4

 

【展開・ペース】

 主導権を握ったグランアルマダが後続を大きく離して逃げる形。道中は13秒台のラップが僅か1回だけしか出現せず、淀みない流れに。消耗戦になりましたね。

 

【レース分析】

 58.5キロのトップハンデを背負っていたフェイムゲーム。直線での瞬発力比べになりますとやはり軽ハンデの馬たちが有利ですから、流れが緩まず、適度に上がりのかかる展開になったのは好都合でした。最後は底力で捻じ伏せるように差し切って快勝。ダイヤモンドSは4歳時から5年続けて出走し、①①②⑥①着。8歳にして5歳時以来となる3度目の優勝。息の長い活躍は本当に立派ですね。

「8歳ですが、頑張ってくれました。道中は福永さんの馬(ソールインパクト)をマーク。直線ではそれほど反応が速くありませんでしたが、スタミナがあるので残り200mからもうひと伸びしてくれました。このあとは賞金の高いドバイゴールドカップに参戦予定とのこと。いいチャレンジだと思いますよ」 とはルメール騎手のコメント。5歳時にコーフィールドC、メルボルンCに出走した遠征では結果が出ませんでしたが、父が勝利を収めたドバイでは好結果を残してもらいたいですね。

 

フェイムゲームの4代血統表

 

 ②着リッジマンは中団馬群のインでジッと我慢。直線もしっかり脚を伸ばしました。レッドファルクス、パドトロワの父として知られるスウェプトオーヴァーボード産駒では異色の存在。輸送しても落ち着いてレースに臨めたように以前より気性面の成長も感じられました。

 ソールインパクトは①②着馬よりワンテンポ早く仕掛けて直線入り口で首位争いに加わりました。スパッとは切れない反面、こういった先に動いて、渋太さを生かすレースが合っていますね。騎乗した福永騎手も「一気に距離を長くしてどうかと思いましたが、適性を示してくれました。この先の目指すべき道が見えましたね」と手応えを感じている様子。今回は軽ハンデでしたから斤量差がなくなる、または縮まる別定、定量の重賞戦でどんな走りをするのか、試金石になりますね。

 本命を打ったレジェンドセラーは前を深追いせず、いい形で運べていましたが、結果的に展開が厳しかったんでしょうか。それに3400mという距離も現状だと長い印象ですね。

text by 京増真臣/構成・藤原

 

  

 ※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。

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