2:11.0(12.5 – 10.5 – 11.7 – 11.7 – 12.1 – 13.2 – 12.6 – 12.1 – 11.3 – 11.4 – 11.9)

 前半は過去平均よりも速いペースで推移し、1000m通過は58秒5。ただし、メイショウテッコンが1頭で飛ばす形で、2番手ステイフーリッシュで59秒1ぐらい、更に離れた3番手は59秒5ぐらいだったのではないでしょうか。それでも、全体に速い流れだったことは間違いなく、馬群はタテ長。ただ、前にはきついペースだったと思うのですが、速い上がりが出る馬場だった分、位置取りも重要だったかなと。勝ったステイフーリッシュは13秒2の区間で自然と前との差が詰まり、坂の下りでの手応えも楽でした。直線に向いて追い出されると堂々と抜け出し、2~4着が差し馬だったことを考えると完勝。2分11秒0は過去10年と比較して2位タイの数字ですし、この舞台で上回る時計を探すとなると2015年の鳴滝特別2分10秒9まで遡らないと見つかりません。パドックでは徐々にテンションが高くなっていましたが、共同通信杯の時よりはマシでした。何よりプラス16㎏と馬体が回復していたことが大きかったですね。陣営の立て直しが実を結びました。

ステイフーリッシュ血統表

 2着に二桁人気のアドマイヤアルバが入って馬連は15,710円の万馬券決着。道中はこの速いペースに付き合うことなく、中団のやや後ろ。坂の下りで外から進出し、直線入り口では好位の外。岩田騎手のこの判断は見事。前走がマイル戦でしたが、距離延長にも対応できましたし、初めての重賞でも相手なりに走れる強みを生かせました。シャルドネゴールドの上がりはレース最速タイの33秒9。H.ボウマン騎手は、「促すと掛かりそうだったので抑えた。もっと枠が内だったなら、もう少し早目に動いていけたと思うが、それでも凄くいいレースができた」と答えたように、脚をタメる競馬自体は正解でしたが、勝負どころでのアクション、直線に向いた時点での差が2着と3着の分かれ目になったようです。

 グローリーヴェイズは道中は内を進んで、勝負どころでも内めをうまく上がっていきかけましたが、4角手前で前が詰まってブレーキを踏んだのが痛かったです。直線でも一瞬狭くなる場面がありました。最後は馬群の中からよく伸びてきただけに少し勿体なかったですね。メイショウテッコンはパドックからテンションが高く、速いペースでレースを引っ張り、さすがに脚が鈍りました。ただ、勝ち馬に早めに来られた展開を考えても頑張っています。きっとどこかで走ってくるでしょう。

 1番人気のフランツはマイナス6㎏。予想で2頭軸の片方に指名していたので馬券は買いましたが、パドックで見た時には正直買うのをためらいました。思わずツイッターで呟いたぐらい(苦笑)。レースはスタートで行き脚がつかずに最後方から。直線入り口で大外に出して追い出しましたが、内からユーキャンスマイルが出てくると最後は追うのを止めていました。能力はありますが、どうにも気性的に難しいところがあるようです。タニノフランケルはゲートで躓いてハナを切れませんでした。今日のような高速決着では厳しいかも。母仔ダービーの夢は叶わず。残念。

text by 小林  

※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。

▲ページTOPへ