1月23日(日曜)に中山競馬場で行われた第63回GⅡアメリカジョッキークラブカップ(芝2200m・4歳以上・別定・曇り・良馬場)はキングオブコージ(単勝3番人気)が外から豪快に差し切って優勝。騎乗した横山典弘騎手はアメリカジョッキークラブカップは通算7勝目。管理する栗東・安田翔伍調教師は当レースは初勝利。キングオブコージは北海道新冠町白老ファームの生産馬。馬主は増田和啓さん。

 

それでは、レースを振り返っていきましょう。

 

 

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【展開・ペース】 船橋から参戦したキャッスルトップがハナを叩き、前半の1000m通過は61秒2。レース序盤は遅めの流れでしたが、ラスト5ハロン目から11秒台の速いラップが続き、長くいい脚を要求される展開に。馬場の内側が傷んだことも相まって差し、追い込み勢が台頭する決着となりました。

 

 

苦難を乗り越えて完全復活

【レース分析】 キングオブコージ(3番人気)はマイナス8キロと馬体が絞れ、テンションも上がり過ぎることなく我慢できていました。歩様に伸びやかさが出て復調ムードを感じさせました。スタートでアオッてしまい、腹を括って後方待機策。3コーナー過ぎから動いたマイネルファンロンを追うようにしてポジションを押し上げていきます。メンバー最速の上がりをマークし、外から鮮やかに抜け出して快勝。鞍上がアクションを起こすと、過敏に反応しそうなタイプ。ゲートを出たなりに、そのポジションで我慢することがキングオブコージにとっては理想的なレース運び。出遅れた時はどうかと思いましたが、展開も味方につけて一昨年の目黒記念以来の勝利。復活を遂げました。

 

▲パドックを歩くキングオブコージ(撮影:yu~kun)体がすっきりし、気配も良かった。

 

「最近、そんなところがあるのですが、今日も枠内の駐立が悪かったですね。その分、出脚はつきませんでしたが、レースでは折り合いに気をつけて運びました。一昨年に4連勝して、期待をした馬なのですが、骨折で1年近く休むことになってしまい、その後どうなるか、と思いましたが、見事に復活してくれました。今後が楽しみです」とレース後に横山典弘騎手はコメント。故障を乗り越え、また精神面が成熟してきたなと感じさせる勝利。次走以降も目が離せません。

 

キングオブコージの4代血統表

 

好騎乗が光ったマイネルファンロン

 マイネルファンロン(11番人気)は完調時に比べると脚捌きは少し硬めに映りましたが、活気は十分。後方で折り合いをつけて動き出しのタイミングはバッチリ。結果的に前を捉え、その後ろから追い上げた勝ち馬を援護するような形になりましたが、仕掛けが遅れていたら馬群が外に張り出してしまい、距離ロスが生まれる危険がありました。ボッケリーニ(4番人気)はどっしりと落ち着きがあって、状態面は高いレベルで安定していました。馬群が密集し、直線はインを突く形になりましたが、馬場が傷んでいる分だけ外の勢いが勝った印象。内容は良かったですね。

 

 

 アサマノイタズラ(7番人気)はかなり外を回りましたが、それでもゴール前では②着馬に迫りました。改めて脚力を示した形。中山コースも合っていますね。1番人気オーソクレースは⑥着。C.ルメール騎手もコメントしていたようにプラス10キロと太かった分だけ伸び切れませんでした。それでも、最後まで脚が上がることはなく、スマイルを差し返しました。上積みが見込め、続戦してくるようなら巻き返しに注意が必要です。

 

 

 

 

             text by 京増 真臣

 

 

 

 

※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。

 

 

 

【データ泣き笑い】

〇前走クラス・・・勝ち馬は前走がGⅢ⑤着、②着馬はGⅢ⑰着。しかも2頭とも6歳以上ながら結果を出した。来年以降、GⅡ・Ⅲ組の取捨の条件は大幅に緩和する必要がある。

 

 

 

《AJCC 2017-21》

 

 

 

 

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