2025年10月19日(日) 3回京都7日

 当日の天気は曇り。ダートは稍重スタートだったが、6Rには良馬場。芝は終日良馬場だった。レースは何が何でもハナを切りたいという馬はおらず、最初の1コーナーまではそれぞれ他馬の動向を見ながら。そんな中、先頭に立ったのはエリカエクスプレス=武豊騎手で、ペースは前半59秒4─後半58秒9。昨年ほど速くはなく、一昨年ほど遅くはない平均ペース。「やりたいレースはできました。ただ、道中で力んでしまいましたね。それがなければ粘れてもおかしくなかったのですが……」とは武豊騎手。それでも、うまく緩みのない地力勝負に持ち込んで、あと一歩というところまで勝ち馬を追い詰めた。

 基本的に前を追いかけた組は厳しくなったが、それだけに勝ったエンブロイダリーは大したものだし、⑥着に流れ込んだビップデイジーも地力がある。前者は前半は人気のカムニャックをマークする形。向正面過ぎに外から進出し、5ハロン標ではエリカエクスプレスの外2番手へ。「前半はいいポジションで凄く冷静に走れていた。向正面でペースが遅くなったからポジションが上がったけど、2番手でリラックスしていたからまだ頑張れると思った」とルメール騎手。早々と人気馬に見切りをつけるあたりは、さすがルメール騎手。その上、2着にプレッシャーをかけるとは恐れ入り谷の鬼子母神。結果は名手2人の競演となった。後者は「内に入りたかったけど、入れませんでした」と西村淳也騎手。外々を回る形で一旦は3番手。悲観する内容ではなかったし、距離が短くなれば更にパフォーマンスを上げてきそう。

 大外枠のパラディレーヌはスタートしてそれなりの位置を模索したが、「枠的に前半は中途半端に外を回りたくなかった」とのことで、結局は1角の手前で抑えて後方から。4角手前から勢いをつけて直線へ。上がり3ハロンはレース最速。いい伸びを見せているが、③着まで。位置取りの差はあるが、スムーズな競馬はできた。ジョスランは中団のラチ沿いを追走。直線でバテた先行勢を捌くのに手間取ったのが痛かった。セナスタイルは岩田康誠騎手が「内にこだわり過ぎました」と言うように勝負どころは窮屈な位置で追い出しが遅れた。ただ、内が使える馬場で戦法自体は悪くなかったと思いたい。カムニャックはジョッキーカメラでもゲートでゴソゴソしているのが分かるようにテンションが高過ぎた。これが実力でないのは明らか。また改めて。

※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。